ザッカーバーグCEO、Quest 3はVision Proより優れていると主張

meta quest 3

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Metaのマーク・ザッカーバーグ最高経営者(CEO)は現地時間2月13日、自身のInstagramアカウントにおいて、Meta Quest 3のほうがApple Vision Proよりも優れていると考えるいくつかの理由を述べた3分間の動画を公開しました。ザッカーバーグCEOはここ数日間、Vision Proをテストしていたということです。
 
同氏は、Vision Proは素晴らしいハードウェアを備えているものの、Quest 3はもっと手頃な価格で、ほぼ同じことができると主張しています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1.MetaザッカーバーグCEO、Quest 3はVision Proより優れていると主張。
2.Quest 3はより手頃な価格でVision Proと同等のことができると語る。
3.Appleは将来的にVision Proの廉価版をリリースする可能性。

Apple Vision Proより優れている点を挙げる

ザッカーバーグCEOは動画の中で、Quest 3は「人々が複合現実(MR)を使う大半のことに適している」と述べました。以下、同氏がAppleのヘッドセットよりもMetaのものほうが優れていると考える理由の一部です。
 

  • Vision Proの7分の1の価格である
  • Vision Proと同じように大画面で高品質のパススルーが可能
  • Questのほうがより快適で、120グラムも軽い
  • 移動する時に邪魔になるワイヤーがない
  • 視野はより広く、画面はより明るい
  • Vision Proでは、動き回るとモーションブラー(被写体ブレ)が発生する。Questはより鮮明である
  • 精密なコントローラーが利用でき、ハンドトラッキングも可能。Questのハンドトラッキングはより正確である
  • Questの没入型コンテンツライブラリはより深い
  • YouTubeの視聴やXboxのプレイが可能

 
ザッカーバーグCEOは、AppleがQuest 3よりも高解像度のスクリーンを提供するために「快適さ」や「人間工学」などを犠牲にしなければならなかった「トレードオフ」に驚いたと述べています。さらに、Appleが常に新しいカテゴリのリーダーであるとは限らず、Metaのデバイスが最終的に「勝利」することを望んでいると説明しました。
 

誰かがAppleが新しいカテゴリでリーダーになれるかどうかをあえて疑問を呈する度に、一部のファンが腹を立てることを私は知っています。しかし現実には、どの世代のコンピューティングもオープンモデルとクローズドモデルがあります。そしてモバイルでは、Appleのクローズドモデルが勝利しました。ただし、常にそうとは限りません。PCの時代に遡ると、Microsoftのオープンモデルが勝者でした。この次世代では、Metaがオープンモデルになりますが、私はオープンモデルが再び勝利を納めるようにしたいと思います。未来はまだ白紙です。

Meta Quest 3について

Quest 3は2023年10月に発売され、Vision Proの4K microLEDディスプレイに対し、2K LCDパネルを2枚搭載しています。重量はVision Proが600g〜650gであるのに対し、Quest 3は515gでバッテリーパックは内蔵型です。さらにQuest 3では、QualcommのSnapdragon XR 2 Gen 2チップセットが採用されており、8GB RAM、Touch Plusコントローラーが搭載されています。
 
Metaはこれまで、Oculus Quest、Oculus Quest 2、Quest 3、Quest Proなど複数のヘッドセットを製造してきました。Appleは今後もヘッドセットの生産を継続する予定で、次世代バージョンははるかに手頃な価格になるとの噂もあります。Appleのティム・クックCEOは、Vision Proの価格について説明する際、「今日手に入る未来の技術だから」だと述べました。

現時点ではMetaが優位か

Quest 3の米国での価格が499.99ドル(日本では74,800円)なのに対し、Vision Proの価格は3,499ドル(約52万円)となっています。Appleは普及価格帯モデルを2年〜3年程度で投入する計画だとBloombergのマーク・ガーマン記者が伝えていますが、廉価版がどれくらいの価格になるのかは不明です。
 
ただし、同氏は数百ドルの引き下げができるのではないかと予想しており、現在の価格よりは一般の消費者が手にしやすい価格になる可能性はあります。それでも、Metaのヘッドセットほど低価格で提供されるとは考えづらく、ブランドや性能などそこまでこだわりが強くない消費者は、Metaのヘッドセットで十分だと考えるでしょう。筆者もVision Proに興味はありますが、ほぼ同じことができるなら、Metaのもので十分だと考えます。
 
ザッカーバーグCEOは、MRヘッドセット市場へのAppleの参入を歓迎していますが、自分たちがAppleよりも優位な立場にあると考えているようで、 Vision Proは「欲しいものではない」とも発言していました。
 
実際、Vision Proにはまだ至らないところが多いという指摘もあり、同機の最も大きな特徴でもある機能EyeSightは「期待外れ」との声も挙がっています。そのため、今のところはMRヘッドセット市場において、Metaのほうが圧倒的に優位な立場にあると言えるでしょう。
 
 
Photo:Meta
(m7000)

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この記事を書いた人

本職はWebデザイナーでMacBook Airを10年以上愛用中。iPhone Maniaのライターとしては、2020年から活動開始。iPhone歴は4s→6→7→XS→12 Pro Max。

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