iPad出荷台数が前年同期比15%減〜それでもシェア首位を維持した理由とは

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Appleは、同社2023年度第4四半期(7月〜9月:Appleの会計年度)の業績発表において、同四半期のiPad売上高が前年同期比で10.2%減の64億4,300万ドルとなったことを明らかにしました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 2023年7月〜9月期のiPad出荷台数は前年同期比で15.1%減少した。
2. しかし世界タブレット市場でのiPadのシェアは37.5%で前年同期比では微減。
3. ただし10月〜12月期のiPad出荷台数はさらに減少する見通し。

iPad出荷台数は前年同期比で15.1%減に

AppleiPadの出荷台数は公表していませんが、調査会社IDCによると、2023年第3四半期(7月〜9月)にAppleが出荷したiPadは1,250万台で、前年同期の1,470万台から15.1%減少したとのことです。
 
出荷台数が15.1%も減少したとなると、Appleの世界のタブレット市場におけるシェアも大きく縮小したのではないか、と考えてしまいます。
 
しかしIDCの調査データによれば、2023年7月〜9月期のAppleのタブレット市場におけるシェアは37.5%で、前年同期の37.9%からわずか0.4%の微減にとどまっています。
 
Top Five Tablet Companies, Worldwide Shipments, Market Share, and Year-Over-Year Growth, Q3 2023

Appleのシェアが大きく下がらなかった理由とは

出荷台数が減ってもAppleのシェアが大きく下がらなかった理由のひとつは、世界タブレット市場全体が、前年同期から14.2%減と2桁減となったことです。
 
そしてApple以外の出荷台数上位5社、つまり競合他社の出荷台数も、前年同期と比べて軒並みマイナスとなったことも、当然影響しています。

2023年に1台も新型iPadを発表しなかったApple

なおAppleは、2022年10月には11インチiPad Pro、12.9インチiPad Pro(どちらもM2搭載)、そして10.9インチiPad(第10世代)を発売しましたが、今年10月には新型iPadを発売しませんでした
 
10月のみならず、2023年通年でもAppleは1台も新しいiPadを発売しておらず、この事実は第4四半期(10月〜12月)のiPad出荷台数および売上高にも大きな影響を及ぼしそうです。
 
実際、先日の業績発表においてティム・クック最高経営責任者(CEO)も、10月〜12月期のiPad売上高は大幅に減少するだろうと述べています。
 
 
Source:IDC
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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