Teslaが「Apple税」逃れ?オーナー向け有料機能でアプリ内課金使用せず

Tesla アプリ

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Teslaが、オーナー向けに提供している有料機能「プレミアムコネクティビティ」の支払い方法として、Appleのアプリ内課金を利用せずにTesla独自の課金システムを用いており、App Storeのガイドライン違反に当たる可能性がある、と指摘されています。

月額990円のTesla車オーナー向けプレミアム機能

Teslaの「プレミアムコネクティビティ」は、リアルタイム交通情報、サテライトビューマップ、ビデオや音楽のストリーミング再生、インターネットブラウザなどが利用可能になる有料サービスで、日本では月額990円で提供されています。
 
しかし、Teslaアプリではアプリ内課金を使用しておらず、クレジットカード支払いのみを受け付けており、App Storeガイドラインに抵触するのではないか、と米メディアGizmodoが指摘しています。

独自課金の提供はアプリ内課金も利用可能であることが必要

AppleのApp Storeガイドラインでは、「特定のハードウェアを必要とするコンテンツ」として、限定的な条件ではアプリ内課金を利用せずに機能を提供可能としています。
 

オプションとして物理的製品(玩具など)と連動して機能するAppでは、App内課金で同等の機能が解放できるオプションがある限り、玩具などの物理的製品でも機能を解放することができます。

 
車内のディスプレイでのみ使用できる交通情報やストリーミング再生機能などの利用は、アプリ内課金が必須とされないものの、車載カメラの映像をTeslaアプリから視聴できる「ライブカメラの表示」機能の利用には、アプリ内課金の提供が必要となるはずだ、とGizmodoは指摘しています。

アプリ内課金ルールに批判的なイーロン・マスク氏

Teslaの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は以前からAppleに批判的で、アプリ内課金を「インターネットに30%の税金をかけている」と批判し、アプリ内課金のルールをめぐってAppleと訴訟を繰り広げているEpic Gamesの支持を表明しています。
 
App Storeのガイドラインでは、年間売上高が100万ドル(約1億3,000万円)以上の企業はアプリ内課金による売上高の30%、100万ドル未満の企業は15%をAppleに支払う必要があります。

Appleが新機能の追加を見落としている?

GizmodoはAppleとTeslaにコメントを求めたものの、両社から回答はなく「Appleは、数百万ドル(数億円)を得られたはずのTeslaを大目に見ているようだ」とコメントしています。
 
米メディア9to5Macは、「ライブカメラの表示」機能が比較的最近追加されたことでアプリ内課金が必要になったことをAppleが見落としているようだが、こうして報道された以上は状況が変わるだろう、とコメントしています。

 
 
Source:Gizmodo, 9to5Mac, Apple, Tesla
Photo:Tesla/App Store
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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