iPhone台湾サプライヤーのシェアを中国企業が奪う

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    iPhoneサプライヤーといえば、FoxconnやPegatronといった台湾企業が主流でしたが、近年では中国企業が占める割合が増大していると、投資会社が報告しています。

    中国企業、半導体以外のほぼすべての分野で成功

    投資会社Kirkland Capitalのカーク・ヤン最高経営責任者(CEO)は米メディアCNBCに対し「iPhone組み立てにおける中国企業の競争力が大きくなっている。中国は半導体を除くほぼすべての分野で成功している」と述べています。
     
    そのため今後はiPhoneサプライヤーに台湾企業が占める比率は下がり、中国企業の存在感がさらに大きくなるとヤンCEOは見ています。

    Foxconnの単独受注時代が終了

    iPhone組み立てにおける最大のサプライヤーはFoxconnであり、これまではProシリーズは同社が単独受注してきましたが、今年秋発売見込みのiPhone15 Pro/Pro Max(Ultra)については、中国のLuxshare Precisionも製造を担当するといわれています。
     
    またiPhone14 Pro Maxについては、Foxconnの鄭州工場における減産を受けLuxshare Precisionがすでに製造を請け負っているとの情報もあります。

    増え続ける中国のApple向けサプライヤー

    ヤンCEOは、中国・台湾間の地政学的緊張により、過去5年間で多くの台湾企業が中国本土から他国へと工場を移転したとも述べています。
     
    さらにLuxshare Precisionのような中国企業には強みがあるとヤンCEOは続けます。
     

    中国企業は(非中国企業よりも容易に)人材が採用でき、より有利な税制上の優遇措置を獲得しやすい。中国の地元企業が(台湾企業と)同等の品質の製品を、より安価に製造できるようになれば、シェアをさらに拡大するだろう。

     
    日経アジアは2021年6月にApple向けサプライヤーリストを分析、2020年のデータでは香港を含む中国に拠点をおく企業は51社で、台湾を抜いてトップとなったと報じています。

     
     
    Source:CNBC
    Photo:Apple
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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