MacBook Proのセルフ修理は損?Appleに依頼したほうが安上がりか

    MacBook Pro M1 Pro Max

    MacBook Pro M1 Pro Max
     
    これまでiPhoneを対象としていたセルフサービス・リペア・プログラム(DIY修理プログラム)に、MacBook AirとMacBook Proが先日追加されました。しかし、依然として消費者が自分で修理しやすい環境は整えられていないようです。

    「修理する権利」を尊重したプログラム

    セルフサービス・リペア・プログラムとは、その名の通り自分自身で工具や部品を公式Webサイトから取り寄せ、損傷箇所を修理できるサービスです。破損パーツを下取りに出せば、Appleによる修理よりも安価なのが特長と言われています。
     
    このプログラムに、M1チップを搭載したMacBook AirとMacBook Proも追加されたのは先日のことですが、Apple製品の分解で有名なiFixitによると、お世辞にもユーザーが自身で修理しやすいとは言い難いようです。

    527ドル vs 199ドル

    iFixitは具体的に、MacBook Proのバッテリー交換が法外なレベルで高価で時間がかかるとし、実質的には「修理しにくくなっている」と指摘しています。
     
    というのも、Appleの公式Webサイトでは交換バッテリー単体の注文はできず、代わりにキーボードやスピーカー、バッテリーが装着した「トップケース」と呼ばれるセットを入手しなければなりません。さらに、ケースからその他の部品をすべて取り外してトップケースを交換するには、162ページに及ぶマニュアルの手順を踏む必要があります。
     
    しかも14インチMacBook Proのトップケース価格は527ドル(約72,250円)となり、Apple Storeや正規サービスプロバイダに199ドル(約27,280円)で依頼するよりも圧倒的に割高となります。

    Appleに頼んだほうが安上がり?

    iFixitはこうした状況について、膨大なマニュアルのほか、過剰な部品交換に法外な価格、14日以内にシステム構成も含めて完了しなければいけない制限などを問題視し、「AppleはDIYに耐え難いハードルを設けている」と批判します。「これらには驚かされる。本当にAppleは修理性を向上させたがっているのか」
     
    MacBook Pro用のバッテリー交換部品は今後販売されるとのことで、将来的には現状よりもコストが削減されるのは確かです。しかし、これまで多くの識者指摘しているように、それでもAppleに修理を依頼したほうが総合的に楽なのは間違いないでしょう。
     
     
    Source:iFixit,MacRumors
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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