中国税関が海外のSIMカード50枚を押収、監視回避のために密輸か

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    中国の国営メディア新華社は12月2日、中国南部の湖南省の税関が海外MVNOのSIMカード50枚を押収したと報じました。中国の通信管理制度を回避するために密輸された可能性があります。

    海外のSIMカードを押収

    新華社によると湖南省の長沙税関は11月26日、職員が海外からの郵便小包を検査していたところ、SIMカード50枚が封入されていることを発見し、押収しました。なお、郵便物の品目の項目には「SIM」と記載されていた模様です。
     
    内陸部に位置する湖南省の長沙税関にとって、郵便ルートでの初の海外SIMカード押収事例となりました。
     
    中国政府は、電話番号取得手続きに厳密な実名登録制を採用しており、SIMカード購入時には身分証の提示が必須となっています。
     
    また、2021年6月には中国軍の発表に疑念を呈したSNSユーザーが懲役8カ月の判決を受けており、中国政府がインターネットにおける言論統制を強化している模様です。
     
    郵便小包で海外のSIMカードを輸入しようとした人物は、海外SIMを利用することにより、中国政府による監視を回避しようとした可能性がありそうです。
     
    新華社は、実名登録制度を回避することにより、SIMカードが振り込め詐欺等に悪用される可能性があると言及しています。
     
    押収されたSIMカードは、関係部署に移管されており、今後さらなる調査が行われる見込みです。
     
     
    Source:新華社
    Photo:BriYYZ / flickr
    (seng)

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