Arm、次世代GPUで2倍のFP32性能と5倍のAI性能を実現

NVIDIAのGPUの画像

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Armは、そのCPUコアがスマートフォン市場をほぼ独占しているほか、Maliシリーズと呼ばれるGPUも開発しています。
 
株主と開発者向けにオンラインでおこなわれたイベントにおいてArmは、次世代GPUが現行の2倍の32ビット浮動小数点演算(FP32、GPU処理の基本単位)性能と4.7倍の機械学習性能を発揮することを発表しました。

2倍のFP32性能、5倍の機械学習性能を発揮

株主&開発者向けにオンラインでおこなわれた「Arm Limited DevSummit」においてArmは、2022年にリリースが予定されている次世代GPUについて発表をおこないました。
 
それによると、Armの次世代GPUは、Mali-G710と比べて2倍のFP32性能と、Mali-G76に比べて4.7倍のAI性能を発揮するとのことです。
 
これらの値は理論性能であり、実際のゲームやアプリでの性能向上率については明らかにされていません。
 
Googleの新型スマートフォンであるPixel 6シリーズに搭載されているTensorチップには、Arm Mali-G78がGPUとして搭載されています

NVIDIAによる買収でさらにグラッフィク性能が向上?

ArmはGPU大手のNVIDIAによって買収されることが発表されており、これによってArmのGPU性能が今後さらに向上することが見込まれます
 
また、MediaTekと共同でスマートフォンにおいてリアルタイムレイトレーシングを実現するSDKをリリースしており、次世代GPUではレイトレーシングのハードウェアサポートも期待されます。
 
SamsungもAMDと共同でレイトレーシング対応のGPUを次世代チップに実装するなど、スマートフォン向けGPUの開発競争が加速しそうです。

 
 
Source: Arm DevSummit via Wccftech
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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