新型iPad miniはGPUもiPhone13 Pro Maxより性能が劣る?

第6世代iPad miniとiPhone13 Proの画像

第6世代iPad miniとiPhone13 Proの画像
 
第6世代iPad miniは、iPhone13シリーズと同じA15 Bionicを搭載するものの、CPUのクロック周波数が低く、CPU性能が劣ると予想されていました。一方、GPUコア数についてはiPhone13 Pro/Pro Maxと同じであり、同等の性能ではないかと考えられていました。
 
実際にベンチマークプログラムを実行したところ、確かにCPU性能はiPhone13 Pro Maxより低かったのですが、GPU性能もiPhone13 Pro Maxよりも低かったそうです。

第6世代iPad miniとiPhone13 ProをGeekbenchでテスト

この比較はTwitterユーザーのSanjiv Sathiah氏(@t3mporarybl1p)によっておこなわれました。
 


 
第6世代iPad miniiPhone13 Pro Maxに対してGeekbenchを実行した結果は以下であったとのことです。
 

機種 CPU(シングルコア) CPU(マルチコア) GPU
第6世代iPad mini 1,592 4,508 13,857
iPhone13 Pro Max 1,734 4,793 14,419

 
まず、CPU性能については予想通りiPhone13 Pro Maxよりも第6世代iPad miniの方が低くなっています
 
両者は同じA15 Bionicを搭載していますが、iPhone13 Pro Maxのピーククロック周波数が3.23GHzなのに対し、第6世代iPad miniは2.94GHzであり、その差が出たものと考えられます。
 
マルチコアのスコアの差がシングルコアのスコアよりも小さいのは、マルチコアで動作させた場合は発熱が大きく、どちらもピーククロック周波数で動作できる時間が短いからなのかもしれません。
 
一方、GPUに関してはどちらも5コア構成であるにもかかわらず、第6世代iPad miniの方が低い性能となりました
 
差は4%と小さく、誤差である可能性もありますが、GPUの動作周波数についても第6世代iPad miniは制限が加えられているのかもしれません。

複数の仕様が存在するA15 Bionic

iPhone13シリーズおよび第6世代iPad miniに搭載されているA15 Bionicについては、複数の仕様のものが存在することが知られています
 
前述の通り、iPhone13シリーズのCPUのピーククロック周波数が3.23GHzなのに対して、第6世代iPad miniのものは2.94GHzです。
 
また、iPhone13/13 miniのGPUコア数は4コアであり、他のデバイスの5コアに比べて少なくなっています
 
今のところ、CPU周波数が低くかつGPUコア数が少ないものは確認されていません

 
 
Source: Sanjiv Sathiah/Twitter via Notebookcheck
(ハウザー)
 
 

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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