iOS15へのアップデート、iPhoneのバッテリー持ちに影響は?RCでの実験結果

iOS15正式版とほぼ同等のリリースキャンディデート(RC)にアップデートしたiPhoneで、バッテリー持続時間を測定し、過去のiOSバージョンと比較した結果が公開されました。
ほぼ正式版のiOS15 RCでバッテリーの持ちをテスト
9月21日に正式版が公開されるiOS15とほぼ同内容のiOS15 RCを使った、バッテリーテストの動画をYouTubeチャンネルiAppleBytesが公開しました。
RCは、正式版とほぼ同内容で開発者向けに提供されるベータテストの最終バージョンです。
テストは、バージョンアップ後に内部で実行される最適化処理が落ち着くのを待って、iPhoneにiOS15 RCをインストール後、4日後に実施されています。
一般的に、アップデート後は最適化処理によるバッテリー駆動時間への影響が落ち着くのに1週間程度必要といわれますが、iAppleBytesは経験上、その説には懐疑的で、アップデート後4日でのテストに踏み切ったそうです。
なお、iAppleBytesは最近、iOS15 RCの動作速度をiOS14.8と比較した動画や、iOS14.8のバッテリー持続時間をテストした動画を公開しています。
7モデルのiPhoneでバッテリーテスト
テストに使用するiPhoneと、新品時と比較したバッテリー最大容量は以下のとおりです。
- iPhone SE(第1世代):97%
- iPhone6s:100%
- iPhone7:100%
- iPhone8:99%
- iPhone XR:92%
- iPhone11:100%
- iPhone SE(第2世代):90%
テストは、ディスプレイの明るさを25%に統一し、ベンチマークテストアプリ「Geekbench 4」で高い負荷をかけた状態でのバッテリー持続時間とスコアを過去のiOSバージョンと比較する方法で行われています。
バッテリーテストの結果はこちら
バッテリー残量がゼロになるまでにかかった時間と、GeekBench4によるバッテリースコアは以下のとおりです。
モデル | 持続時間 | スコア |
---|---|---|
iPhone SE(第1世代) | 2時間50分 | 1,700 |
iPhone6s | 2時間40分 | 1,600 |
iPhone7 | 3時間20分 | 1,993 |
iPhone8 | 3時間09分 | 1,871 |
iPhone XR | 5時間14分 | 3,122 |
iPhone11 | 5時間30分 | 3,286 |
iPhone SE(第2世代) | 3時間22分 | 2,015 |
iPhone SE(第1世代)では、iOS14.8からスコアが低下し、一部ユーザーからバッテリーの持ちが短いとの声があがっていたiOS14.6ほどではありませんが、バッテリーの持ちが悪くなっています。
iPhone6sでも、iOS14.8から若干スコアが低下しています。
iPhone7、iPhone8ともにiOS14.8に続いてiOS15 RCでわずかにスコアが低下しています。
iPhone XRは、iOS14.8でiOS14.7からスコアがわずかに伸びたものの、iOS15 RCで微減しています。
iPhone11は、iOS14.8からスコアが若干ですが伸びています。
iPhone SE(第2世代)のスコアは、iOS14.7以降ほぼ横ばいですがiOS15 RCでiOS14.8からわずかに改善しています。
iOS15にアップデートしてもバッテリーへの影響は軽微か
iOS15 RCのバッテリーテスト結果についてiAppleBytesは、iPhone11とiPhone SE(第2世代)以外のモデルでバッテリー持続時間が短くなっているが、これは最初のメジャーアップデートバージョンであることを考慮すると驚くほどのことではない、と指摘しています。
また、テストはCPUに高い負荷をかけて行っているため、実際の使用で大きな影響はないと思われ、iOS15にアップデートして新機能を試すべきではないか、とコメントしています。
iAppleBytesによるバッテリーテストの動画はこちらでご覧ください。
Source:iAppleBytes/YouTube
(hato)