KDDIがSpace Xと提携、衛星通信を2022年に商用化〜日経報道

    Space X

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    KDDIが、Teslaの最高経営責任者(CEO)でもあるイーロン・マスク氏の宇宙開発企業、Space Xと提携し、人工衛星を使った通信事業を2022年に商用化すると日本経済新聞が報じています。

    基地局と通信衛星を接続

    日本経済新聞の報道によると、KDDISpace Xの低軌道人工衛星を使った実証実験を9月中に開始し、2022年に商用サービスを開始する計画とのことです。
     
    スマートフォンと通信衛星が直接通信するのではなく、携帯電話基地局が衛星と通信し、基地局ネットワークの基幹網に接続します。
     
    携帯電話ネットワークの整備コストが高い山間部や離島向けのインターネット接続サービスを追加料金なしで提供するほか、災害により通常の基地局網が機能しなくなった場合のバックアップとしても活用可能です。
     
    将来的には、IoT機器を使ったセンサーによる情報収集、ドローンの遠隔操作、災害時の遠隔監視や農業への活用などが見込まれているそうです。

    広範囲をカバー、低遅延が魅力

    Space Xの衛星は、通常の通信衛星の約36,000メートルよりも低く地上に近い低軌道衛星で、広範囲をカバーでき、通信の遅延も少ないため高速の通信が可能です。
     
    6月にスペインで開催されたモバイル業界の展示会MWCで、イーロン・マスク氏はSpace Xが主要国の通信事業者2社と提携した、と語っていたうちの1社がKDDIだった、と日本経済新聞は伝えています。
     
    なお、KDDIはケータイwatchの取材に「当社が発表したものではない」とコメントしています。

    iPhone13が衛星通信に対応との予測も話題に

    低軌道衛星を用いた通信といえば、Apple関連の著名アナリスト、ミンチー・クオ氏が先日、iPhone13シリーズが低軌道衛星に対応するとの予測を発表して話題となりました。
     
    Bloombergのマーク・ガーマン記者は、iPhoneの衛星通信が利用できるのは緊急時のテキストメッセージに限定され、iPhone13では対応しないほか、利用できる地域は限定的だろうと指摘しています。
     
    アメリカのショッピング情報サイトがiPhoneユーザーを対象に実施した調査では、iPhone13購入予定者が最も魅力を感じている機能は「衛星通信」がトップでした。
     
     
    Source:日本経済新聞, ケータイwatch
    Photo:Space X
    (hato)

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