インドでのApple売上、iPhone好調で前年比50%増へ

フリー素材 インド

フリー素材 インド
 
巨大スマートフォン市場として注目を集めているインドで、2021年度はAppleの売上大幅増が期待できるようです。Appleは以前から、あの手この手で同地での成功を模索してきました。

前年比で50%増

2021年の会計年度(Appleは2021年9月が第4四半期の終わり)で、Appleインドでの売上が前年比で50%増加すると見込まれています。同地域における昨年の売上は20億ドル(約2,200億円)だったので、観測通りであれば30億ドル(約3,300億円)となる計算です。
 
インドの経済メディアBusiness Standardによると、大幅な売上増となったのは、昨年9月にオンラインのApple Storeが同国で開設されたことが大きな後押しとなっているそうです。

インドで販売されているiPhoneの75%が国産

全体で3,300億ドル〜3,400億ドル(約36兆円〜約39兆円)に達するとされているAppleの収益において、インドの占める割合は1%にも満たないものの、同社が今後さらなる“本拠地”として期待していることは明らかです。
 
2017年にはインドで販売されているMade in India(インドで生産)のiPhoneは全体の5%でしたが、2020年には60%にまで上昇しており、2021年には75%となる予定です。Appleがここまでインドでの生産にこだわるのには、中国に代わる生産地として同国を位置づけているだけでなく、インド政府が打ち出した国内製造業促進政策(インド国内で生産されていれば高額な関税が免除される)や経済特区などインセンティブの基準を満たすことに躍起だからです。
 
またインド国内で製造することにより、iPhoneの新モデルが発表されてから国内販売までの時間が短縮されたのも特徴で、現在インドで生産されていないのは、ハイエンドモデルであるiPhone12 Pro/Pro Maxのみです。

新型コロナや大規模暴動などの逆風も

ただし、Appleのインド事業は順風満帆というわけではありません。
 
Apple Storeの実店舗を国内に展開するという長年の夢は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で未だに実現していませんし、サプライヤーの組立て工場では賃金未払いを理由として暴動が発生、約3カ月間施設を閉鎖する憂き目に遭っています。
 
 
Source:Patently Apple,Business Standard
(kihachi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

特集

目次