Apple Watchでの血糖値測定に向けて前進か?協力企業が新型複合センサー完成

    Apple Watch AD 0715

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    Appleと研究開発分野で協力しているとみられる英Rockley Photonicsが現地時間2021年7月14日、体温、血圧、身体の水分補給の必要性、アルコール濃度、乳酸値、ブドウ糖値の測定が可能なセンサーが完成したと発表しました。

    リストバンド型モニタリング装置を開発、被験者による試験へ

    Rockley PhotonicsはAppleと、Apple Watchでの非穿刺型血糖値測定実現に向けて共同開発しているとみられています。
     
    Rockley Photonicsが開発した新型複合センサーモジュールは、体温、血圧、水分量、アルコール濃度、乳酸値、ブドウ糖(血糖)値の測定が可能です。
     
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    実際の動作は、Rockley Photonicsのスマートフォンアプリを介してカスタムクラウドベースの分析エンジンと通信し、測定結果表示に結びつけるものです。
     
    同社は1カ月以内に、被験者による試験を開始予定です。
     
    Rockley Photonicsの創業者で最高経営責任者のアンドリュー・リックマン氏は、次のように述べています。
     

    当社のリファレンスデザインは、顧客やパートナーが当社の技術を導入する際の大きな助けとなり、量産製品の提供を加速させるでしょう。
     
    私たちは、機械学習アルゴリズムと、ウェアラブルデバイスからのバイオマーカーの継続的な測定結果を組み合わせることで、デジタルヘルスケアを強化し、変革するための新たな実用的な知見を提供できると考えています。

    Apple Watchでの血糖値測定実現に向けて前進

    Rockley Photonicsが開発したセンサーモジュールは、緑色LEDではなく、赤外線(IR)を用いています。
     
    同社が開発したシステムでは、センサーで作られた複数チャンネルの光出力により、非侵襲的に皮下の、血液、間質液、真皮のさまざまな層に含まれる成分や物理現象を分析します。
     
    このような測定は、これまでは卓上検査機器でしか行えなかったものだと、同社は説明しています。
     
    AppleがRockley Photonicsと共同開発しているApple Watchでの血糖値測定実現にはなお数年かかる見通しです。
     
    しかし、Rockley Photonicsが開発に成功した今回のセンサーモジュールを使った被験者での試験が順調に進めば、時間がかかっても実現されると期待されます。
     
     
    Source:Rockley Photonics via iMore
    Photo:Appledsign/Facebook
    (FT729)

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