FB Messengerとインスタ、2022年まではE2E暗号化の計画なし

Messenger Instagram logo

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Facebookはこのほどアップデートした公式ブログにおいて、同社が提供するメッセージアプリMessengerおよび写真共有アプリInstagramにおいては、少なくとも2022年まではデフォルトで、エンドツーエンド(E2E)の暗号化を提供する予定はないことを明らかにしました。

「プライバシーを大切にしない」との印象

度重なるユーザーの個人情報流出や、最近ではAppleの「アプリのトラッキングの透明性」(ATT)への反発など、Facebookには「プライバシーを大切にしない企業」というイメージがつきまといます。
 
今回の公式ブログの内容は、そのイメージをさらに悪化させることになるかも知れません。

2022年までは実現しない

Facebookは2021年4月30日に公式ブログにおいて、 “Messenger Policy Workshop: Future of Private Messaging” というタイトルの記事を公開しました。ブログの内容は主にプライバシーに関する研究とインタビューで構成されていますが、その中に非常に気になる一文があると、XDA Developersが指摘しています。
 

当社は今年、MessengerとInstagram Directにおいてエンドツーエンド暗号化をデフォルト設定とすべく、さらなる努力を重ねる計画です。しかしこれは長期プロジェクトであり、早くても2022年までは完全には実現しない見通しです。

2019年には3アプリに導入予定と発表

FacebookはMessengerにおいて2016年にエンドツーエンド暗号化機能を導入していますが、「秘密のスレッド」に切り替えないと利用することができません。Instagramのメッセージ機能に至っては、暗号化機能はまったく導入されないままとなっています。
 
Facebookは2019年に、Messenger、WhatsApp、Instagramの3つのアプリにおいて、エンドツーエンド暗号化を導入する計画だと述べていました。

導入に時間がかかりすぎている

XDA Developersは、エンドツーエンド暗号化にこれほどまでの年数がかかっているのは驚きだとし、複数のプラットフォームをまたがる暗号化は難易度が高いとしても、Facebookは暗号化よりもほかの機能を優先しているとしか思えない、と指摘しています。
 
暗号化には無関係ですが、WhatsAppについてはFacebookとユーザー情報を共有するとの噂が流れたため、ユーザー数が激減しています。

 
 
Source:Facebook via XDA Developers
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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