MediaTekがスマートフォン向けSoCシェアトップに~2020年の統計

Mediatekの画像

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台湾のファブレス半導体メーカーであるMediaTekが2020年に初めてQualcommを抜き、スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)シェアトップになりました。2021年も好調が予想されています。

27.2%のシェアで首位

調査会社のOmdiaによると、MediaTekは2020年に3億5,180万個のスマートフォン向けチップセットを出荷しました。
 
これは2019年の2億3,800万個に比べて47.8%の増加です。
 
この結果、市場シェアは2019年の17.2%に対して27.2%に増加し、MediaTek初めて年間を通してQualcommを抜いてシェアトップに躍り出ました。

XiaomiとOppoが主要顧客

MediaTek最大の顧客はXiaomiで、MediaTekのチップを搭載したスマートフォンを6,370万台出荷しています。これは2019年に比べて223.3%の増加です。
 
また、Oppoは2番目の顧客であり、2020年に5,530万台を出荷しています。
 
最もMediaTek製チップ採用端末の増加率が高かったのはSamsungで、254.5%増の4,330万台を出荷しました。
 
さらに、Huaweiもアメリカからの制裁を受けた後、MediaTek製のチップを使い始めています。

2021年も好調を継続する予想

2021年に関してもMediaTekは好調を維持すると予測されています。
 
HuaweiのKirinチップセットが市場から消えるため、HuaweiやHonorのスマートフォン向けの需要が増えることがその理由の1つです。
 
また、今後のスマートフォン市場の成長は主に新興市場にあり、より多くのローエンドスマートフォン向けのチップが必要になりますが、MediaTekの製品ラインナップはそのようなニーズに合っているといえます。
 
実際、2021年1月のMediaTekの収益は同社史上2番目に高いものでした。

 
 
Source:DigiTimes via Android Central
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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