Appleがアプリケーションプロセッサの収益においてQualcommを抜いて首位に

Apple A14 Bionicの宣伝の画像

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スマートフォンに搭載されるアプリケーションプロセッサ(AP)は、スマートフォンの性能を決める重要なパーツです。そんなスマートフォン向けAP市場の、2020年第3四半期(7月~9月)の収益において、AppleがQualcommを抜いて首位に立ちました。

過去最高の収益を記録したスマートフォン向けAP

2020年第3四半期(7月~9月)において、スマートフォン向けAP市場の収益は32%の伸びを見せ、過去最高の約74億ドル(約7,771億円)を記録しました。
 
これは、比較的平均販売価格が高い5Gスマートフォン向けAPが成長ドライバーになったためとみられています。
 
また、APで人工知能(AI)をサポートすることがトレンドとなっており、AIをサポートするAPは2020年第3四半期(7月~9月)に28%成長しました。

AppleがQualcommを抜いて収益首位に

メーカー別の収益では、AppleがQualcommを抜いて、2020年第3四半期(7月~9月)の収益シェアトップの座を獲得したことが大きなトピックです。
 
5ナノメートル(nm)で製造される「A14 Bionic」の強い需要のおかげで、平均販売価格が押し上げられたとみられています。
 
一方、QualcommはAppleやMediaTekとの競争激化のため、スマートフォン向けAPの収益シェアを伸ばすのに苦労しました。
 
MediaTekは2019年第3四半期(7月~9月)に比べ、2020年第3四半期(7月~9月)の収益が2倍以上に増加しています。
 
HiSiliconは、米国からの制裁により主要顧客であるHuaweiが打撃を受けたため、スマートフォン向けAPの出荷台数が減少しました。

 
 
Source:Strategy Analytics via Patently Apple
(ハウザー)

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この記事を書いた人

本職はSoCの設計者。このためPCやスマホのHW/SW両方に造詣が深く、その知見に基づいた記事を執筆している。スマホ歴はiPhone4→(Android)→iPhone XR→13 Pro。

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