隔離に耐え中国へ渡航する志願社員にAppleが毎日500ドルの特別ボーナス

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    時価総額が2兆ドル(約210兆円)を突破し、2020年第3四半期(7月〜9月)には過去最高となる597億ドル(約6兆3,000億円)の収益を上げた企業の余裕でしょうか。中国へ渡航する米国社員に、Appleが一日あたり500ドル(約52,800円)の特別ボーナスを支給していることが分かりました。

    現地への視察再開へ

    自ら志願して中国へ渡航する社員に500ドル(約53,000円)のデイリーボーナスを支給するのは、言うまでもなく新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が関係しています。新型コロナウイルスの勢いが収まらない現在、入国時には到着先の上海で検疫(隔離)を受ける必要があり、そのためのボーナスだと考えられています。
     
    これまでAppleはサプライヤーとのやり取りや製品開発のために、日々中国へ社員を派遣していましたが、10月までは商用であろうと他国からの入国が原則として許可されていませんでした。厳しい入国規制は、iPhone12のリリースが例年に比べて遅れた原因になったと言われています(ただしニュースサイトThe Informationによると、今夏も複数の従業員を送ったそうです)。

    200万円超とはいえ、隔離期間は辛い

    現在は2週間の隔離期間も含めて、中国での滞在は最低6週間が求められているそうです。したがって、1日500ドルのボーナスだとすると、単純計算で最低でも21,000ドル(約227万円)を手にする計算となります。
     
    これだけ聞くと、うまい話だと思うかも知れません。しかしThe Informationは、中国へと渡航したAppleの従業員が、新型コロナウイルス対策の隔離中は格安ホテルで航空会社(中国東方航空)から提供される食事(ラム肉のアイリッシュ・シチュー)を食べ、ホテルの部屋に備え付けのバスルームで衣服を手洗いしなければならない様子を伝えています。
     
    2週間の隔離から解放された後は、今まで通りマリオット(Marriott)やパークハイアット(Park Hyatt)といったホテルに宿泊できるようですが、航空会社の大して美味しくもないミールを毎日食べ、衣服を風呂場で手洗いさせられる“拷問”を思えば、1日500ドルは妥当なのかも知れません。
     
     
    Source:AppleInsider,The Information
    (kihachi)

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