「iPhone12」の発売は1〜2カ月遅れる〜JP Morgan予測

iPhone12 concept bengeskin

iPhone12 concept bengeskin
 
これまで毎年9月もしくは10月だった新型iPhoneの発売が、「1カ月〜2カ月遅れる」との予測を、JP Morganのアナリストが明らかにしました。

世界的な旅行規制でEVTやパイロット生産予定が後ずれ

JP Morganのアナリスト、ゴカル・ハリハラン氏は、現地時間3月24日に投資家向けに配布したメモにおいて、現在世界的規模で拡散している新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、Appleは「iPhone12」の発売を遅らせるだろう、と述べています。
 
ハリハラン氏はその理由として、旅行規制で製造プロセスに支障が生じていること、コロナウイルス対応のために5Gネットワークの構築が遅れる可能性があること、iPhone需要の高い欧米諸国の経済活動がほぼ停止状態にある(需要に影響)ことなどを挙げています。
 
同氏によると、旅行規制のために担当する技術者が中国へ渡航できず、iPhone12の技術検証試験(EVT)は4月中旬、それに続く生産検証試験(PVT)も後ずれし、パイロット生産(少量の試験的生産)は現在6月後半に行われる予定となっています。
 
一部では「来年まで延期される」との報道もありましたがハリハラン氏はメモにおいて、「iPhone発売は1カ月〜2カ月遅れると思われるが、1四半期〜2四半期遅れる可能性は低いだろう」と述べています。

米国の5Gネットワーク構築も遅れる可能性

さらに同氏は、米国の多くの州や都市で外出禁止令が発動している現状を受け、米国の通信キャリアの5Gネットワーク構築が遅れ、その遅れが5G対応iPhone(iPhone12)にも影響を与えると指摘します。つまりiPhone12を予定通り9月に発売したとしても、肝心の5G回線を使える地域が限定されるという別の問題が発生する、というのです。
 
iPhone12の発売が遅れるという情報はこれまでも繰り返し報じられており、台湾の工商時報も、iPhone12が搭載する見通しの「A14」の量産開始時期が、当初予定の5月から第3四半期(7月〜9月)後半へと延期されたと伝えたばかりです。

 
 
Source:CNBC
Photo:Ben Geskin/Twitter
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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