Apple、App Store手数料引き下げれば「業績は大幅な悪化」と報告

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    App Storeの手数料を引き下げた場合、業績に悪影響を及ぼすことが懸念される、とAppleが米証券取引委員会に提出した報告書で言及しています。

    具体的な引き下げ計画については言及せず

    Appleは、2020年度第4四半期(2020年7月〜9月)の業績を発表した現地時間10月30日、米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書の中で、App Storeの手数料引き下げが業績に及ぼす影響について言及しています。
     

    仮にAppleが販売手数料率を引き下げた場合、もしくは対象範囲を狭め、あるいは廃止した場合、Appleの財務状況および業績は、大幅な悪化が見込まれる。

     
    なおAppleは、具体的なApp Storeの手数料引き下げ予定については言及していません。
     
    Apple 証券取引委員会への報告書
     

    Appleの総売上高で22.5%占めるサービス部門

    Appleが発表した2020年7月〜9月期の売上高649億9,800万ドルのうち、App Storeなどを含むサービス事業が145億4,900万ドルと、22.5%を占めています。
     
    Appleは、2008年にApp Storeサービス提供を開始して以来、有料アプリの販売、アプリ内購入、サブスクリプション料金に対して30%の手数料を徴収しています。
     
    Appleはその後、1年以上経過したサブスクリプション料金への手数料率を15%に引き下げています。

    App Storeの手数料には批判も

    2020年には、人気ゲームFortniteを運営するEpic Gamesが、App Storeを経由しない支払い方法を提供し、Appleは規約違反であるとしてFortniteをApp Storeから削除しています。Epic Gamesは、App Storeの手数料が高額だと主張する多くの企業と連合を結成しています。
     
    音楽配信サービス大手のSpotifyも、App Storeの手数料が高額だと批判し、Appleが反論して注目を集めました。
     
    アメリカやヨーロッパに加え、日本の公正取引委員会も、Appleが独占禁止法に違反していないかと関心を寄せています。
     
    Appleは9月にApp Storeレビューガイドラインを改訂し、ゲームのストリーミング配信サービスに関する条件などを緩和しています。

     
     
    Source:Apple via Bloomberg
    Photo:Apple
    (hato)

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