Apple、9月23日からインドで悲願だったオンライン直販を開始
Appleは、現地時間9月23日からインドでオンライン販売を開始すると発表しました。インド政府が外国企業による製品販売への規制を緩和したことで、Appleにとっての悲願が実りました。
インドのホリデーシーズンを前に営業開始
Appleは現地時間9月17日、インドで初となる直接のオンライン販売を9月23日から開始すると発表しました。
10月から11月にかけて、インドで消費が最も活発になる「ダシェラ」「ディワリ」の前に営業を開始し、ホリデーシーズンに合わせた特別なラッピングが提供されます。
また、AirPodsへの文字刻印も他言語国家のインドに対応しており、英語をはじめ、ベンガル語、グジャラート語、ヒンディー語など計8言語が利用可能です。
ティム・クックCEOも祝福のメッセージ
Appleのオンラインストアでは、チャットを活用した製品説明やサポートをはじめ、製品購入時の下取りなどのサービスが英語とヒンディー語で受けられます。
10月には、クリエイティブのプロからApple製品の活用方法を無料で学べるオンラインの「Today at Apple 」セッションも提供される予定です。
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)はTwitterに、インドでのオンラインストア営業開始を祝福するメッセージを投稿しています。
We know how important it is for our customers to stay in touch with those they love and the world around them. We can’t wait to connect with our customers and expand support in India with the Apple Store online on September 23! ??https://t.co/UjR31jzEaY
— Tim Cook (@tim_cook) September 18, 2020
インド政府の規制緩和が追い風に
多くの若年人口を持つインドは今後も経済成長が続くと期待されており、中国の次の成長市場としてAppleを含む多くの企業が注目しています。
しかし、国内産業の育成を重視するインド政府は、販売される製品の30%以上がインド製でなくてはならない、とする「30%ルール」を設けており、Appleなど外国企業の直営店設定が困難でした。
しかし、2019年にこの規制が緩和されたことを受け、Bloombergは2020年9月にもオンライン販売が開始されると報じていました。
ティム・クックCEOは、2020年2月の株主総会で、2020年後半にインドでオンラインストア営業開始、そして2021年には直営店Apple Storeを設置する計画を明言しています。
Appleは2016年にティム・クックCEOのインド訪問にあわせて、地図データの研究開発センター設置、アプリ開発者支援拠点の設置を発表したほか、インド国内でのiPhone製造を強化するなど、大型の投資を続けてきました。
最近では、米中摩擦の激化もあり製造拠点を分散させる目的で、Appleサプライヤーによるインド進出が活発になっています。
Source:Apple
Photo:Apple
(hato)