TikTok買収、Oracleが勝利〜Microsoftは交渉から離脱

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    人気のモバイル向けショートビデオプラットフォームTikTokを運営するByteDanceは、MicrosoftではなくOracleの買収プランを受託した、とThe Wall Street Journal(WSJ)が伝えています。

    資金力3倍のMicrosoftに打ち勝ったOracle

    ビジネス用途に特化したソフトウェア会社OracleTikTok買収交渉に参加したのは8月半ばのことでしたが、3倍の資金力を保有し、ソーシャルメディアLinkedInを運営するMicrosoftが買収企業として最有力とみられていました。
     
    しかしながら、OracleがTikTokの“信頼できる技術パートナー”として発表間近、とWSJが報じており、MicrosoftではなくOracleの買収プランが受け入れられた模様です。
     
    次の段階として、ホワイトハウスと対米外国投資委員会により取引内容が承認される必要がありますが、米政府が提起していたデータセキュリティの問題は解決に向かうとみられています。

    買収というよりも企業パートナーシップに近い?

    TikTok運営のByteDanceの今回の動きは、中国政府が「輸出禁止・制限技術リスト」を変更し、TikTokプラットフォームの中核をなす人工知能(AI)アルゴリズムが売却の際に中国政府の認可が必要となったことに起因していると推測されます。
     
    WSJによれば、Microsoftパワフルな推薦アルゴリズムを含めるTikTokの買収を目指す姿勢を崩さなかったとのことです。一方、Oracleの買収案はよりパートナーシップに近い形で、ByteDanceにすでに投資を行っている米投資会社のSequoia CapitalとGeneral Atlanticがより多くの株を所有すること以外は、資産の移動はほとんど行われない見通しです。
     
    「当社の計画書は、米国の国家安全保障上の利益を保護し、TikTokユーザーにとっても良いものだと確信している」とTikTokは声明の中でコメントしています。
     
    OracleのTikTok買収の背後には、Amazon.comやMicrosoftに遅れをとっているクラウドコンピューティング事業の拡大計画がある、と関係者は語っています。
     
     
    Source:WSJ
    (lexi)

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