Appleのティム・クックCEO、米国にパリ協定から離脱しないよう求める書簡に署名
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が、米国に気候変動対策のためのパリ協定残留を求める公開書簡に署名したことが明らかになりました。
そうそうたる企業のCEOたちが署名
米国の70以上の企業のCEOが名を連ねた、米国にパリ協定から離脱しないよう求める公開書簡の内容は以下の通りとなっています。
(書簡に署名した)我々は、米国内で200万人以上を雇用するCEOと、1,250万人の労働者を代表する組合リーダーからなるグループです。我々は皆、気候変動への取り組みに貢献することが、経済状況、仕事、企業の競争性、そして我が国にとって最良であることを理解しています。
2017年、我々は一丸となって米国のパリ協定への参加を支持しましたが、この立ち位置に今でも変わりはありません。2年前の時点で、地球全体の気温上昇による影響は明白でした。今日、米国各地で観測された記録的な気温、沿岸部を襲ったひどいハリケーン、破壊力を増した山火事、干ばつと洪水が、経済を混乱させています。我々には無駄に過ごす時間はありません。
書簡の賛同人の一覧には、Autodesk、Mastercard、Gucci、HP、Tesla、Adobeなど、そうそうたる企業のCEOたちの名前がリストアップされていますが、その中にAppleのクックCEOの名前も確認することができます。
トランプ大統領と意見が食い違うこともあるクックCEO
クックCEOはトランプ大統領と良好な関係を築いていますが、トピックによっては大統領の意見に賛同しないこともあります。
例えばクックCEOは、トランプ大統領が廃止しようとしている若年移民に対する国外強制退去の延期措置(DACA)への強い支持を表明しています。
気候変動に関してクックCEOは、「リスクではなく、むしろチャンスだと捉えている」と語っており、パリ協定離脱を表明しているトランプ大統領の立ち位置との違いが今回浮き彫りになった形です。
Appleの環境への取り組みは高く評価されており、国際連合の主催する2019年世界気候行動賞も受賞しています。
Source:United For The Paris Agreement via AppleInsider
Photo:U.S. Department of State/Flickr
(lexi)