イスラエル企業が「Appleのデュアルカメラは特許侵害」と提訴

    iPhone X デュアルカメラ

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    iPhoneに使用されているデュアルカメラ技術は特許侵害だとして、イスラエルに拠点を置くカメラ企業CorephotonicsがAppleに対し訴訟を起こしました。

    デュアルカメラ搭載iPhoneすべてが対象

    Appleは2017年に発表したiPhone X以降、デュアルカメラを採用してきました。現行ラインナップではiPhone7 Plus/8 Plus/X/XS/XS Maxで採用されているほか、2019年秋に発表予定のiPhone XR2(iPhone11R)にも搭載が噂されています。
     
    しかし米地裁に持ち込まれた訴訟によると、iPhoneのデュアルカメラ技術はCorephotonicsの保有する特許10種類を侵害している可能性があるそうです。レンズの切り替えやセンサーを用いたズーム方式など広範囲に及びます。

    一時は業務提携寸前まで行ったが

    AppleとCorephotonicsとの諍いは突発的に生じたのではありません。
     
    両社はかつて業務提携を結ぶ寸前のところまで行っていました。Corephotonicsの訴状では、同社のデュアルカメラ技術に興味を示したAppleが幹部やエンジニアをイスラエルまで派遣したことが明らかにされています。そこでは、望遠レンズ部品のプロトタイプやプレゼン資料、申請中あるいは申請予定の特許などが含まれたUSBドライブがApple側に手渡されたそうです。
     
    その後もAppleは大規模なエンジニアチームをイスラエルに派遣、Corephotonicsもカリフォルニアまで何度か出向くなど、2014年までは互いの交流が続いていました。2016年になって、改めてCorephotonicsはAppleに交渉の意志を伝えます。Appleから8月に寄せられた返事は、業務提携に向けた前向きなものでした。
     
    ところが、2016年9月にデュアルカメラを搭載したiPhone7 Plusがリリースされます。Corephotonicsは特許侵害と判断、Appleとライセンス契約を結ぶ方向で話し合いを進めますが、思惑が一致することはなく最終的に両社は決裂します。

    今回が3度目の訴訟に

    2017年11月にiPhone7 Plus/8 Plus、2018年4月にiPhone Xを対象とし、CorephotonicsはAppleを訴えており、今回が3度目の訴訟となります。
     
    Corephotonicsが有する特許の存在を知りつつAppleがデュアルカメラの開発を進めていた点が訴状では問題視されており、iPhoneの販売差止め命令や賠償金請求が盛り込まれています。
     
    ちなみにCorephotonicsは1月、Samsungによって1億5,000万ドル~1億6,000万ドル(約157億円~168億円)で買収されています。この観測ひとつとっても、彼らが非常に高い技術を有しているのは明らかでしょう。
     
     
    Source:AppleInsider
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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