消費者庁、スマホ販売の不適切広告通報フォーム設置、MNPのWeb手続きに注意喚起

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消費者庁は6月25日、スマートフォンや携帯電話を販売する店頭広告で、端末を安く購入するのに必要な条件が分かりにくい事例が確認されたとして、関係事業者に対して改善を要請するとともに、景品表示法違反の疑いがある店頭広告の情報提供を受け付けるWebフォームを開設しました。また、番号ポータビリティ(MNP)契約をWebで行う際に違約金が発生する事例がある、として注意を呼びかけています。

スマホの店頭広告、改善傾向見られるが依然として問題も

消費者庁は昨年11月、スマートフォンなどを安く購入するために有料オプションや光回線の契約など条件があることを十分に説明していない店頭広告などを、景品表示法上問題となる可能性がある事例として公開、注意を呼びかけていました。
 
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最近は、支払い総額を表示するなど改善の傾向が見られるものの、依然としてスマートフォンの「安さ」だけを前面に押し出し、固定インターネット回線やクレジットカード、電気やガスなどのサービス契約が条件であることや、「下取りプログラム」等への加入が条件であることを分かりやすく表示していない事例が見られる、と消費者庁は指摘しています。
 
消費者庁が6月に消費者意識調査を行ったところ、以前よりも「支払い総額」などを表示する店頭広告が「分かりやすくなった」という回答は28.7%にとどまり、「変わらない」が55.5%、「分かりづらくなった」が15.8%という結果となりました。
 
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不当表示の疑いがある広告の通報フォームを設置

消費者庁は6月25日に、契約条件が適切に表示されていない広告について、景品表示法違反被疑情報として情報を受け付けるための「携帯電話に関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム」を設置しています。
 
フォームでは、不当表示の疑いがある事業者についての情報、報告者に関する情報、不当表示のある広告などの内容などの情報を入力できるほか、広告などの画像データも提供可能です。
 
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消費者庁は、関係事業者に対して、業界全体で速やかに店頭広告の改善に取り組むよう要請しています。

WebでのMNP手続きにも注意喚起

消費者庁は、MNPの手続きをWebで行う場合に、移転先携帯電話会社の手続きに時間がかかったために違約金が発生するケースがある、として注意を呼びかけています。
 
通常、店頭でMNP手続きをする場合はその場で契約が完了するため、あまり問題は発生しませんが、格安SIM事業者は手続きをWebで行うことも多いため問題が発生するケースが見られる、とのことです。
 
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同庁は、乗り換え先の携帯電話会社に、手続きに必要な期間を確認した上でMNPの手続きをするよう呼びかけています。
 
WebでのMNP手続きが今後普及すると見込まれることから、消費者庁は携帯電話会社に対して、「解約月」の間に移転先の手続きまで完了しないと違約金が発生することを消費者にわかりやすく情報提供するよう、要請しています。
 


 
 
Source:消費者庁, 携帯電話に関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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