Foxconn創業者のゴウ氏、Appleに中国から台湾への生産拠点移転を呼びかけ

Apple最大のサプライヤーFoxconnの創業者であり、鴻海精密工業の最大株主であるテリー・ゴウ(郭台銘)氏がAppleに対し、iPhoneなどの生産拠点を中国から台湾へ移すべきだと呼びかけています。
「どうぞ台湾へいらっしゃい」
Appleが生産拠点を中国から他国へと移すべきかという問いに対しゴウ氏は、
中華民国の立場としては、どうぞ台湾へいらっしゃいとAppleにお願いしたい。十分可能だと思う。
と答えました。
しかしゴウ氏の特別補佐を務めるルイス・ウー氏はこの発言について、台湾へのAppleによる「投資」を求めるものであり、中国からの工場移転を意味するものではないと述べています。
iPhoneにも最大25%関税の可能性
米国のトランプ政権は5月、2,500億ドル(約26兆8,000億円)相当の中国製品への関税を、10%から25%へと引き上げました。そして残り3,000億ドル(約32兆2,000億円)相当の中国製品にも、最大25%の関税をかける計画を明らかにしており、これにはiPhoneなどのスマートフォンや、MacBookなどのノートブックPCも含まれています。
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、トランプ大統領と話し合いの場を持ったり、米通商代表部(USTR)へ手紙を送ったりするなどして、対中関税引き上げに対し抗議する一方、中国以外の国々での生産を検討しているともいわれています。
ゴウ氏は2020年1月の台湾総統選挙への出馬を表明しており、選挙戦に本腰を入れるため、6月21日の定時株主総会において鴻海精密工業の董事長から一般の董事に降任しました。
Source:Bloomberg
Photo:Facebook/郭台銘
(lunatic)