約2割のスマホユーザーが通信会社の「乗り換え」検討〜MMD研究所調査
スマートフォン利用者の通信会社乗り換え意向についての調査結果をMMD研究所が発表しました。現在契約している通信サービスからの乗り換えは約2割のユーザーが検討しています。乗り換え先は、現在の契約先によって傾向に違いが見られます。
現契約先からの乗り換え、約2割が検討
「2019年通信乗り換えに関する調査」は、2019年4月2日~4月7日の期間、20歳〜69歳のスマートフォン所有者を対象にインターネットで実施されました。
予備調査は21,683人、条件合致者を対象とした本調査は2,100人から有効回答を得ています。
3大キャリア、サブブランド(Y!mobile、UQ mobile)、楽天モバイルの通信大手6サービス利用者に、現在契約している通信サービス会社からの乗り換えを検討しているか聞いたところ、「検討している」の割合は、ドコモユーザーが14.4%、auユーザーが15.5%、ソフトバンクユーザーが23.3%、Y!mobileユーザーが20.4%、楽天モバイルユーザーが13.6%、UQ mobileユーザーが25.6%でした。全体平均は18.8%でした。
一方で「検討したことはない」という回答は、6サービスいずれも5割を上回っており、中でもドコモユーザーは67.4%に達しています。
乗り換え検討者の半数強が1年以内に乗り換え予定
「乗り換えを検討している」という回答者のうち、1年以内の乗り換えを予定している割合は、ドコモユーザーは51.7%、auユーザーは54.4%、ソフトバンクユーザーは56.3%、Y!mobileユーザーは60.9%、楽天モバイルユーザーは43.5%、UQ mobileユーザーは64.9%で、全体では55.3%でした。
大手キャリアの契約期間、2年以上が約7割
通信大手6サービス利用者で、2年以内の乗り換えを検討している2,100人を対象とした本調査では、現在契約している通信会社を契約してからの期間を聞いたところ、「3年以上」の割合はドコモユーザーが73.2%、auユーザーが70.0%、ソフトバンクユーザーが64.6%で、大手3キャリアの平均は69.3%でした。
Y!mobileユーザーは14.0%、楽天モバイルユーザーは14.5%、UQ mobileユーザーは3.0%で、サブブランド・MVNOの平均は10.5%でした。
検討している乗り換え先は現契約先により差
他社への乗り換えを検討している回答者に、最も検討している乗り換え先を尋ねたところ、現在の契約先によって傾向に違いが出る結果となりました。
ドコモユーザーとauユーザーでは、それぞれ24.8%、20.0%で楽天モバイルが高くなっています。
ソフトバンクユーザーの32.2%がY!mobileを、Y!mobileユーザーの33.5%が楽天モバイルを、楽天モバイルユーザーの27.5%がUQ mobileを、UQ mobileユーザーの37.5%がY!mobileへの乗り換えを検討しています。
選択理由、楽天は「ポイント」、Y!mobileとUQは「安さ」
乗り換え先を選んだ理由は、楽天モバイルは「ポイントがつきやすそう」が42.2%、Y!mobileは「他のサービスより安いと思ったから」が38.6%、UQmobileは「他のサービスより安いと思ったから」が36.8%で、それぞれトップとなりました。
「完全分離」義務化の改正法でどう変わる?
「2年縛り」の禁止、通信料金と端末代金の「完全分離」義務化などを盛り込んだ改正電気通信事業法は、今秋の施行が見込まれています。
改正法の狙いは、携帯電話料金を分かりやすくすること、またユーザーが通信会社を乗り換えしやすくすることです。
改正法の施行後、通信サービス会社の乗り換えに対するユーザーの意識がどう変化するか、注目が集まりそうです。
Source:MMD研究所
(hato)