DVD、ブルーレイディスクの売上、過去5年で半減〜MPAA報告
DVD、ブルーレイ(BD)およびUltra HDブルーレイ(UHD BD)を含むビデオディスクの世界全体での売上が、2014年の251億ドルから2018年には131億ドルと、ほぼ半減したことがわかりました。アメリカ映画協会(MPAA)がDEGとIHS Markitの調査データをもとに、報告書をまとめています。
8Kブルーレイにも期待できない
ビデオディスクの売上減には、ビデオ・オン・デマンド(VOD)や、Netflixを初めとする動画配信サービスを含むデジタル・ホーム・エンターテインメントの普及が影響しているのは明らかです。
米メディアArs Technicaは、規格は発表されてはいるものの、8K BDにも期待はできないと述べています。ビデオディスク市場の57.9%をDVDが占めており、4K BDはわずか5.3%のシェアしか持っていない現状を考えると(米メディアForbes調査)、8K BDが登場しても、ディスクの売上を大きく押し上げるとは思えないからです。
しかもSamsungは今年2月、米国におけるUHD BD/BDプレーヤーの生産を終了すると発表しました。ただしパナソニックとソニーは現在もBDプレーヤーの生産を継続しています。またMicrosoftとソニーのゲーム機でもBDの再生が可能です。
Apple、Disneyの参入でさらに成長
しかし主流が物理メディアからデジタルへと移行しているのは確かです。2017年から2018年にかけての世界全体でのホームエンターテインメント支出額は、物理メディアが14%減少したのに対し、デジタルサービスは34%も増えています。
なかでもNetflixやAmazon Primeなどのサブスクリプション形式の動画配信サービスの伸びはめざましく、2018年の世界全体での加入世帯数は対前年比27%増の6億1,330万世帯となり、初めてケーブルTV加入者数(5億5,600万世帯)を上回りました。ただし売上高ではケーブルTVが1,180億ドルで、まだ動画配信サービスを上回っています。
しかしAppleやDisneyが参入を表明した動画配信サービスは、今後数年で劇的に成長すると見込まれています。
Source:MPAA via Ars Technica,Forbes
Photo:Michal JarmolukによるPixabayからの画像
(lunatic)