米有力紙WSJ、Appleが発表間近のニュース読み放題サービスに参入決定か

The Wall Street Journal App YouTube

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Appleが現地時間3月25日に発表するとみられるニュース・雑誌の読み放題サービスに、アメリカの有力経済紙The Wall Street Journal(WSJ)の参入が決まったと報じられています。しかし、他の有力紙は参入を拒否している模様です。

イベント目前でAppleとWSJが合意

Apple現地時間3月25日に開催するスペシャルイベントで、映像配信サービスや、ニュース・雑誌の定額読み放題サービス、Goldman Sachsと提携したクレジットカードを発表すると予測されています。
 
イベントを目前に控え、アメリカの有力経済紙The Wall Street Journalが、Appleのサービスに参入することに合意した、とThe New York Timesが報じています。
 
しかし、このニュースを報じたThe New York Timesと、Washington PostはAppleのサービスへの参入を拒否しているとのことです。

Appleの売上げ配分とプライバシー重視に反発する大手紙

Appleのニュース・雑誌の読み放題サービスは、Appleが2018年に買収したTextureのサービスを基盤として、月額9.99ドル(約1,100円)で多くの新聞や雑誌メディアの記事を読むことができるものになるとみられます。
 
Appleは、アメリカではiPhoneの標準アプリである「News」のユーザー規模の大きさをアピールし、多くのメディアに参加を呼びかけたものの、Appleの提示する売上高配分ルールに難色を示す大手メディアが参入を拒否し、交渉が難航していると噂されています。
 
Appleは、メディアと売上高を50%ずつ分配するルールを提示したものの、自前で有料会員向けサービスを提供している大手新聞社としては、Appleに売上げの半分を取られてしまうことになるためです。
 
また、ユーザーのプライバシーを尊重するAppleは、サービス登録者のクレジットカード情報やメールアドレスといった個人情報をメディア側に提供しない姿勢であり、購読者情報をマーケティングに活用したいメディア側には不満もあると噂されています。

イベントではサービスの紹介に専念か

Appleは、スペシャルイベント「It’s show time」開催の前週、A12 Bionicプロセッサ搭載のiPad miniとiPad Air、性能が向上したiMac、ワイヤレス充電に対応したAirPodsと新製品を続々と発表していることから、イベントではハードウェアの発表を一切行わず、サービスの紹介に専念するのではないかと予測されています。
 
イベントの模様は、日本時間3月26日午前2時からインターネットでストリーミング配信され、誰でも無料で視聴できます。

まだ日本では利用できないAppleの「News」

Appleの「News」アプリは、iOS9から提供されていますが、現時点では日本では利用できません。
 
3月25日のイベントに合わせた公開が見込まれるiOS12.2では、「News」がカナダでも利用可能になりますが、残念ながら日本でのサービス予定についての情報はありません。
 
 
Source:The New York Times via MacRumors
Photo:The Wall Street Journal/YouTube
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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