Apple、映像配信サービスに向けアカデミー賞やエミー賞の「受賞請負人」を雇用か
Appleは、独自制作の映像作品でアカデミー賞やエミー賞を獲得すべく、受賞に向けた戦略的キャンペーンの専門家を雇い入れて準備を始めていると報じられています。同社は3月25日に開催のスペシャルイベントで、映像配信サービスを発表すると予測されています。
すでにWalt Disneyから人材獲得
Appleが現地時間3月25日に開催するスペシャルイベント「It’s show time」では、映像配信サービスやニュース・雑誌の読み放題サービスなどが発表されるとみられています。
そんなAppleが、アカデミー賞やエミー賞の「受賞請負人」ともいえるキャンペーン戦略の専門家を雇い入れている、と事情に詳しい関係者からの情報としてBloombergが報じています。
Appleは今年1月、Walt Disneyのテレビ部門から人材を雇い入れているほか、さらに経験豊富な人材を探しているそうです。
この専門家チームは、アカデミー賞やエミー賞の受賞に向けて、ハリウッドの映画関係者を対象に作品のプロモーションを行います。ただし、投票権を持つ関係者との接触にあたっては、厳格なルールを守らなくてはなりません。
受賞効果で映像配信サービスをアピールか
Appleは2016年頃から独自の映像制作に本腰を入れており、Sony Picturesから役員を2人一気に引き抜いて注目を集めたほか、コンテンツ獲得のために10億ドル(約1,100億円)の予算を確保したとも言われています。
Apple Musicで配信された、「Carpool Karaoke」は2018年に、iPhone5sのCM「Misunderstood」は2014年に、それぞれエミー賞を受賞しています。
2019年のアカデミー賞では、大手映像配信サービスNetflixが制作した「ROMA/ローマ」が同賞最多の10部門にノミネートされて注目を集めました。「ROMA/ローマ」は、作品賞こそ「グリーンブック」に譲りましたが、監督賞や外国語映画賞などを獲得し、動画配信サービスがアカデミー賞の主要部門を受賞したことは話題となりました。
Appleとしては、独自制作の作品が世界的に注目度の高い賞を受賞することで、自社の映像配信サービスをアピールしたい考えとみられます。
Appleのスペシャルイベントは、日本時間3月26日午前2時から開催されます。イベントの模様はインターネットでライブ配信され、誰でも無料で視聴できます。
Source:Bloomberg
(hato)