1GBあたりモバイルデータ通信料金の国際比較、日本は230カ国・地域中154位
イギリスの通信料金比較情報サイトCableが、世界230の国・地域の1GBあたりのモバイルデータ通信の料金比較調査結果を公表しました。日本は154位と、かなり高い部類に入っています。
世界で最も安いのはインド、1GBあたり約29円!
Cableが公開したモバイルデータ通信の料金は、230国・地域で提供されている6,313のモバイルデータ通信プランをもとに、1GBあたりの料金を算出、国・地域ごとにまとめたもので、ユーザーが支払う月額料金とは異なります。
記事トップの地図は、色が濃い国・地域ほど、料金が高いことを示しています。
調査の結果、1GBあたり料金が最も安かったトップ4は以下のとおりです。
- インド(1GBあたり0.26ドル:約29円)
- キルギスタン(1GBあたり0.27ドル:約30円)
- カザフスタン(1GBあたり0.49ドル:約55円)
- ウクライナ(1GBあたり0.51ドル:約57円)
一方、1GBあたり料金が高かったのは、以下の国・地域でした。
- ジンバブエ(1GBあたり75.20ドル:約8,363円)
- 赤道ギニア(1GBあたり65.83ドル:約7,321円)
- セントヘレナ(1GBあたり55.47ドル:約6,169円)
- フォークランド諸島(1GBあたり47.39ドル:約5,270円)
日本は1GBあたり約924円で154位
日本は、1GBあたり8.34ドル(約924円)で、調査対象となった230の国・地域のうち154位でした。なお、日本の平均料金算出には、60の料金プランが用いられています。
2018年9月に総務省が発表した、携帯電話料金プラン国際比較の対象となった都市を含む国々は、フランス62位(2.99ドル)、イギリス136位(6.66ドル)、ドイツ140位(6.96ドル)、アメリカ182位(12.37ドル)、韓国201位(15.12ドル)でした。
なお、世界の国・地域の1GBあたり平均料金は8.53ドルでした。
モバイルデータ通信料金に4つのパターン
Cableによると、モバイルデータ通信の料金のパターンとして、以下の4つが挙げられるそうです。
- インフラの発展:4G通信が行き渡った国々では、使用可能データ量が大きいプランなどが提供され、1GBあたり料金は下がる傾向がある。
- モバイルへの依存:固定ブロードバンド回線があまり整備されておらず、モバイル通信への依存度が高い国で、通信事業者の競争が激化することで、1GBあたり料金が安くなる傾向がある。例として、キルギスタンやカザフスタンが該当。
- 小容量通信が中心:インフラの整備が進んでおらず、データ通信があまり一般的でない国々では、料金は安いが利用可能データ量も小さい(SIMの料金が1日2MB〜5MB程度など)ため、1GBあたり料金が高くなる。例として、赤道ギニアやジブチなどが該当。
- 経済的豊かさ:経済的に豊かな国では、モバイル通信インフラが整備され、適切なデータ量が提供される。例として、イギリスやドイツが該当。
CableのWebサイトからは、詳細なExcelデータのダウンロードも可能です。
Source:Cable via BBC
(hato)