米裁判所、iPhoneの生体認証の解除は強要できないとの判断


 
Facebookを介した脅迫事件で、米カリフォルニア州の地元警察は裁判所から捜索令状を求めましたが、容疑者にiPhoneのFace IDTouch IDの解除を強要できないとの判断が下されたと報じられています。

Face IDとTouch IDもパスコードと同様の庇護を受けられる?

米捜査当局が、容疑者のiPhoneのロック解除を顔認証で初めて行ったのは昨年の10月のことです。顔認証や指紋認証に使用される生体データは、自己負罪拒否特権(自分にとって不利益な供述を強要されない権利)で入力を拒否することができるパスコードとは異なる扱いになるといわれていました。しかしながら、実際に捜査で容疑者の顔を使ってデバイスの解除が行われてしまったとき、生体データはどのように扱われるべきか、議論が巻き起こりました。
 
今回、米裁判所が出したのは、「捜査機関は容疑者にFace IDTouch IDの解除を強要できない」、との判断でした。
 
裁判官は以下のように説明しています:
 

パスコードの入力が証言として扱われ、強要されないとするならば、指、親指、虹彩、顔、その他の生体的特徴を使ってデバイスの解除を強要することはできない。

 
この裁判官の判断が広く認知されるようになるまで時間がかかるかもしれませんが、理想としては、Face IDやTouch IDもパスコードと同レベルの庇護が与えられるべきだといわれています。
 
 
Source:9to5Mac
Photo:Apple
(lexi)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

特集

目次