FBI、容疑者の顔を使ってiPhoneのロックを解除

    Face ID

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    米連邦捜査局(FBI)は、今年8月に児童ポルノの捜査で容疑者の自宅に手入れを行った際、iPhone Xでの顔認証を使ったロック解除を強制していたことが明らかになりました。

    顔認証でのロック解除の強要は問題なし?

    28歳のグラント・ミカルスキ氏の家宅捜査は8月10日に行われました。同氏には、同月下旬に児童ポルノの受け取りおよび所持の容疑で逮捕状が出されましたが、FBIの捜査のやり方について疑問が残っているようです。
     
    今回の争点となったのは証拠となった容疑者のiPhone Xのロック解除についてです。デバイスからオンラインチャットの履歴や画像などが発見されましたが、FBIはミカルスキ氏にデバイスのロック解除をFace IDを使って行うよう強要し、同氏はそれを受け入れたとされています。

    パスコードの入力は拒否できた

    ここでの問題は何なのでしょう?これまでの裁定によれば、自己負罪拒否特権(自分にって不利益な供述を強要されない権利)により容疑者はパスコードの入力を拒否することはできたとされています。
     
    しかしながら身体の一部はパスコードのような知識と異なるため、生体データにはパスコードのケースと同様の権利は与えられないといわれています。しかしながら、指紋認証のTouch IDや顔認証のFace IDでもデバイスのロック解除を行うことができてしまいます。
     
    生体データの取り扱いはいまだはっきりとしていない場合が多く見受けられ、今回のケースでも容疑者が「Face IDは生体データを扱うゆえ、自己負罪拒否特権は使えない」と考えていたとは思えません。
     
    しかしパスコードを破ることができる技術もすでに開発されています。パスコードは6桁ではなく8桁にすると解除までの時間が飛躍的に伸びることがわかっており、プライバシーを重要視するユーザーは生体データの使用を避け、8桁以上のパスコードを設定するほうがいいでしょう。
     
     
    Source:Forbes via The Verge
    (lexi)

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    この記事を書いた人

    ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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