韓国での対Qualcomm訴訟の陣営にLGが加わる


 
韓国の公正取引委員会(KFTC)が、IntelやAppleを含む複数のテクノロジー企業とともに米半導体企業Qualcommを独占禁止法違反で提訴していますが、この反Qualcomm陣営にLG Electronicsも加わったことがわかりました。BusinessKoreaが報じています。

SamsungがFTC陣営から離脱

KFTCは2016年、Qualcommが独占禁止法に抵触しているとして、1兆300億ウォン(約980億円)の罰金の支払いを命じました。しかしQualcommはこの支払い命令を不服とし、行政事件訴訟を起こしました。
 
一方、Samsung Electronics、Apple、Intel、MediaTek、HuaweiがKFTC側につき、Qualcommが特許を盾に、競争を阻害していると主張してきました。ところが今年初めSamsungが、Qualcommとクロスライセンス契約を結んだことを理由に、KFTC率いる訴訟陣営から離脱。陣営の弱体化が危ぶまれていました。

Samsungに代わるLGの参戦

そのためLGのKFTC陣営への参加は大きな意味を持ちます。業界関係者はLGの参加について、同社とQualcommとの特許に関連する交渉が、うまくいっていないのではないかと推測しています。
 
BusinessKoreaによれば、KFTCはQualcommに対し、昨年10月以降、11回の意見聴取を行っています。最終的な判断が下されるまでには、まだ数年かかる見通しです。

 
QualcommとAppleは、韓国以外の国々でも対立しています。最近では中国の知的財産裁判所が、AppleによるQualcommの特許侵害を認め、一部iPhoneの販売を禁止する予備的差し止め命令を下しました。その後ドイツの裁判所も、Appleの特許侵害を訴えるQualcommの主張を認め、中国と同様にiPhone販売停止の予備的差し止め命令を下しています。

 
 
Source:BusinessKorea
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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