Appleなどの米大手テック企業、オーストラリアの反暗号化法を非難


 
Apple、Google、Microsoftなどを含める米テック企業が、オーストラリアで先週可決された反暗号化法非難しています。

監視が足りずシステムの乱用につながるか

豪連合政権により1日以内で可決されたとされる法案にテック企業の非難が集まっています。
 
オーストラリアの新しい法律は、大きな欠点があり、適用範囲が広すぎ、新しい権力組織に対しての独立した監視が十分に行われていない」とApple、Facebook、Google、Linkedin、Microsoftなどの企業から成るReform Government Surveillance(RGS)はコメントしています。
 
「サイバーセキュリティ、人権、ユーザーのプライバシー権利が傷つけられる」
 
今回のテック企業による非難は、法案が可決されてから最も大きなものとなっています。シリコンバレー企業はかねてから法案に反対していたことで知られています。

新法律で何が可能になるのか

反暗号化法により、豪政府が”通告(Technical Notices)”を出して企業やWebサイトに暗号を解くか、バックドアを設置するよう要請することができるようになります。
 
批評家たちは監視が足りず、システムの乱用を許す可能性があると指摘しています。また、通告は報道禁止命令として出されるため、すべてが秘密裏で行われてしまいます。
 
通告に従わない企業には重大ナペナルティが課せられるといわれています。

暗号は強めても弱めることはない

Appleは以前、「今は暗号化を弱めるときではない…犯罪者の仕事をより容易にしてしまうリスクがある。さらに強い暗号化こそが脅威を防ぐための最適な方法である」と、法案に反する意思を表示していました。
 
ユーザープライバシーの保護は、Appleの新たな強みになりつつあるといわれており、暗号化の解除を求めることができる反暗号化法はAppleにとって喜ばしいものではないでしょう。
 
 
Source:TechCrunch
Photo:Thennicke/Wikimedia Commons
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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