Super Micro、Apple向けサーバへの「ハッキングなし」と調査結果を報告

    Super Micro

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    コンピュータ・ハードウェア製造の米Super Micro Computerは現地時間11日、外部の調査機関による厳密な調査の結果、同社が供給する旧および現行のマザーボードには、悪質なマイクロチップは一切見つからなかったと、同社Webサイトでチャールズ・リアン社長兼最高経営責任者(CEO)からの顧客あての手紙という形式で報告しました。

    Bloombergの記事が発端

    今回の調査は、Bloombergの報道に端を発するものです。同メディアは10月、Super MicroがAppleやAmazonなどに供給しているサーバ向けマザーボードに悪意あるチップが仕掛けられており、中国に情報を流しているという内容の記事を掲載しました。
     
    しかしSuper Microは記事の内容を当初から否定、顧客への手紙においても、調査の結果悪意あるチップが見つからなかったのは当然だと記しています。
     
    関係者がReutersに伝えたところによると、今回の調査は世界的な調査企業であるNardello & Coが担当しています。Nardelloは現行およびApple、Amazonに供給されたサーバに搭載されているマザーボードのテストだけでなく、ソフトウェアやデザインファイルの調査も行った結果、不審な部品も、不審な信号が発信されている証拠も見つからなかったとのことです。
     
    Super MicroのリアンCEOも手紙のなかで、製造プロセスの各段階において徹底的な製品テストを行っていること、サプライチェーンに対しても厳しい製造ルールを適用、少しでも設計と一致しなければ不採用としていること、製造装置も細かく点検していること、また完成したマザーボード設計は改ざんを防ぐために一般社員はアクセスできないよう保護されていることなどを述べ、改めて不正チップが侵入する余地などないと強調しています。
     
    同社は製造プロセスにおけるセキュリティが強固であることを説明する動画も合わせて公開しています。
     

    クックCEOは記事の撤回を要求

    Bloombergの記事については、Appleも掲載時から全面的に内容を否定しており、ティム・クックCEOは同メディアに対し、記事を撤回するよう要求しています。
     

    またこの「中国がサーバにチップを仕込んでいた」という報道については、米政府関係者やセキュリティの専門家も根拠を訝しむ発言をしています。

     
     
    Source:Super Micro,Reuters
    (lunatic)

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