Apple、活字メディアのサブスクリプションサービスを新たに立ち上げか

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    Appleが新たなサブスクリプション・サービスを立ち上げるべく、業界最大手として知られる複数の新聞社へ勧誘を行っていることが分かりました。

    NYT、WSJなどにオファー

    「サブスクリプション・サービス(以下サブスクリプション)」とは、ユーザーが定額料金を支払うことで、決められた期間内で提供されるサービスを受けられるという仕組みで、定期購読や月額課金制のストリーミングなどが該当します。
     
    今回、Appleが新たに立ち上げようとしているサブスクリプションは、オンライン上で複数のメディアを購読できるものだとされ、同社が3月に買収した雑誌読み放題サービス「Texture」がベースとなっているようです。
     
    ニュースサイトre/codeによると、Appleでインターネット・ソフトウェア・サービス担当上級副社長を務めるエデュー・キュー氏によって、New York TimesやWall Street Journal、Washington Postといった、名だたるクオリティペーパーに対して新サービスへの勧誘が行われているとのことです。

    新聞社にとってはメリットがない?

    しかしre/codeは、Appleの提案がどのようなものであろうと、新聞社と提携するのは簡単ではない、と分析しています。
     
    というのも、今回名前が挙がった新聞社はどれも自社のサブスクリプションを有しており、わざわざ自分たちがすでに提供しているサービスを潰すような真似はしないと考えられるからです。
     
    例えば、 Washington Postは月額10ドル、Newyork Timesは15ドル、Wall Street Jounalは37ドルで、それぞれサブスクリプションを提供しています。
     
    一方、Textureは雑誌読み放題で10ドルで、この中からそれぞれのコンテンツホルダーにマージンが支払われるのですから、新聞社が1人のユーザーから得られる額は10ドルよりずっと少なくなります。

    Appleの強みは巨大なプラットフォーム

    Appleの強みはなんと言っても、13億台ものアクティブ端末です(2018年1月時点)。いかに巨大なプラットフォームを有しているかは、世界最古の日刊新聞Timesですら、サブスクリプションユーザーが290万人に留まっていることからも明らかでしょう。
     
    また、Apple Musicによって音楽ストリーミングを使いだしたというユーザーを想像するまでもなく、Appleが一括してプロモーションを行うことで、これまで新聞のサブスクリプションに馴染みがなかった層の新規開拓も可能です。
     
    権利を持つレコード会社に音楽ストリーミングをオファーした時と同様、このあたりをどう新聞社にアピールできるかが鍵となってくるでしょう。
     
     
    Source:re/code
    (kihachi)

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