ワールドカップの真の勝者はApple?

FIFAワールドカップのスポンサーとなるには相当額の料金を支払わなければなりませんが、Appleは公式なスポンサーとならずとも自社製品の宣伝に成功したようです。
FIFAのマーケティング収益は16億ドル
今年のワールドカップから得られるFIFAのマーケティング収益は16億ドル(約1,777億円)に上るともいわれており、公式スポンサーとなるには相当金額の支払いを要します。
FIFAは、大会の公式スポンサーとならずに選手に直接お金を払ってブランドマーケティングを行う、アンブッシュマーケティング(ambushは待ち伏せの意)を厳しく禁じており、スポンサーでない企業のブランドロゴはテープで隠されることになっています。
多くの選手が移動時に身につけていたAirPods
しかしながら、多くの選手が移動時に身につけていたのはAppleのAirPodsとBeatsのヘッドホンでした。ベルギー代表のロメル・ルカク選手や、イングランド代表のマーカス・ラッシュフォード選手はBeatsロゴが隠されたヘッドホンを使用していましたが、デザインが特徴的であるため誰でもそれがBeatsのヘッドホンであることがわかってしまいます。
またAirPodsに至っては、メキシコ代表のギジェルモ・オチョア選手や、ドイツ代表のユリアン・ドラクスラー選手、イングランド代表のジェシー・リンガード選手、カイル・ウォーカー選手、ダニー・ウェルベック選手、アルゼンチン代表の選手たち、ポルトガル代表の選手たち、そしてブラジル代表のネイマール選手が移動時に使用していたことがわかっています。
AirPodsはそのあまりにユニークなデザインゆえ、そこからにじみ出るAppleブランドをどうやっても隠すことはできません。
すっかり人々の間で馴染んだAirPods
Appleが特定のサッカー選手と宣伝契約を結んでいたかは定かではありませんが、FIFAの厳しいマーケティング規制をかいくぐり、大会の公式スポンサーとなることなく、自社製品のイメージ向上を達成できたのは間違いないようです。
AirPodsのユニークなデザインは、一時議論を巻き起こすほどとなっていましたが、今ではすっかり人々の間で定着し、Appleのその他カテゴリーの製品として重要な戦力となっています。
Source:Quartz
Photo:Apple
(lexi)