Uberのロンドンでの営業免許取り消しをめぐる上訴審が開始

2017年9月にロンドンでの営業免許を剥奪されたライドシェアリングサービス大手のUberは、免許取り消し撤回を求めて上訴審に臨みます。
企業責任の欠如が原因
ロンドン交通局(TfL)は、ドライバーの健康診断書の取得の行われ方や、犯罪報告の怠り、警察官のおとり捜査を回避することができるソフトウェアツールの使用などから、Uberは企業責任の欠如が認められると述べています。
特にソフトウェアツール「Greyball」がUberのロンドンでの運転免許停止の鍵になったといわれています。Greyballは警察官らしき人物が乗車してくることがわかった場合、配車をキャンセルしたり、偽バージョンのアプリ情報を表示したりすることができるもので、ボストン、ラスベガスなどの米国の都市や、オーストラリア、イタリア、中国、韓国などの国々での使用が判明しています。
Uberの免許剥奪は、6月25日に上訴審が開始されるまで保留となっていました。裁判は数日間にわたって行われるとのことです。
Uberは運営方針の改善を主張
Uberは免許取り消し撤回を求める上訴審に臨むにあたって、運営方針を大きく改善したと主張しています。以下の点において改善されたようです:
- 3人の社外取締役をイギリスの役員会メンバーに加えるなどの、経営体制の変更
- 深刻な事件が起きたとき、運転手と乗客に責任を帰するのではなく、メトロポリタン警察へと積極的に報告すること
- Uberが配車依頼を確認し、運転手がロンドン交通局によるライセンスの付与を受けていることをユーザーがわかるようアプリを変更
Uberによると、ロンドンで360万人がUberアプリを利用しており、45,000人の運転手を抱えているとのことです。
Uberはスマホの持ち方やアプリの使い方などからユーザーが酔っているかを判断できる新機能の開発を行っていると最近報じられたばかりです。
Source:The Guardian
Photo:freestocks.org/Flickr
(lexi)