Uber、ロンドンでの営業免許を剥奪される

Uber ロンドン

Uber ロンドン
 
ロンドン交通局は22日、配車サービスであるUberのロンドン市内での営業免許を更新しない意向を発表しました。Uberの業務形態が公共の安全を脅かすものであるとして、決定が下されました。

企業責任が問われるUberの業務形態

ロンドン交通局(TfL)は、Uberの犯罪報告の怠りや、ドライバーの健康診断書の取得の行なわれ方などから、企業責任の欠如が見受けられると判断し、ロンドン市内での営業に適切でないという結論に達しました。
 
「ロンドンに現れたときからずっと法律を破り続け、ドライバーを酷使し、乗客の安全確保の責任を放棄している」と認可タクシー運転手協会(Licensed Taxi Drivers Association)のスティーブ・マクナマラ氏はUberの業務形態に関してコメントしています。

営業免許停止の鍵になったといわれるGreyball

Uberは、サービス展開が完全に認められていない地域で営業する場合、Greyballという、警察官のおとり捜査を回避することができるソフトウェアツールを使用することで知られています。
 
Greyballは、警察官らしき人物が乗車を求めた場合、配車をキャンセルしたり、偽バージョンのアプリ情報を表示したりすることができると言われています。
 
これまで営業免許のあったロンドンではGreyballは使われていなかったと見られていますが、ボストン、パリ、ラスベガスなどの都市や、オーストラリア、中国、イタリア、韓国などの国々での使用がNew York Timesの調査で明らかになっています。

40,000人のドライバーに影響

現在ロンドンで350万人が利用していると予測されているUberのサービス停止は、40,000人のドライバーへの影響が見込まれています。
 
Uberの営業免許は9月30日まで有効とされており、免許取り消し発表があった金曜日から21日以内での抗議が認められているとのことです。
 
Uberは現在、デンマークとハンガリーですでに全面禁止となっており、ロンドンでの業務停止は、他都市での営業資格の再考へと繋がりかねません。
 
ロンドン市長も今回の決定に賛同していると言われており、Uberへの風当たりは厳しいようです。
 
 
Source:The Independent
Photo:Mark Warner/Flickr
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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