GoogleがAppleのコピー陣営に仲間入り?

Android P

Android P
 
AppleのiPhone Xで採用された「ノッチ(切り欠き)」のデザインを、中国ベンダーなどのAndroid陣営が次々に模倣しているのは周知の事実です。しかし米メディアBGRは、GoogleまでもがAppleをコピーしていると主張しています。

ノッチ対応のAndroid P

Googleは今年3月、次世代Android OS「Android P」の名称を初めて公開した時、同OSはノッチのあるAndroidデバイスのディスプレイに対応すると発表しました。
 
この時点ですでに、Googleは同社の次世代スマートフォン、通称「Pixel 3」でiPhone Xに追随、ノッチを採用するのではないかとの噂が流れました。しかしGoogleのAppleコピーはこれだけでは終わりませんでした。

iPhone Xのコピー?ジェスチャーの採用

現地時間5月8日から10日にかけて、Google本社において開発者会議I/O 2018で開催されました。ここで正式に披露された「Android Pの主要な特徴であるジェスチャーナビゲーション(画面下から上へスワイプして操作するなど)は、まさにAppleがiPhone Xで取り入れたものです。
 
この新機能について、各メディアから「Appleの真似ではないか」との指摘を受けたGoogleですが、同社でAndroidエンジニアリング・チームのバイスプレジデント(VP)を務めるデイブ・バーク氏は、米メディアCNETのインタビューに対し、Android開発チームはAndroid Pを「少なくともこの1年、ノンストップで」開発してきたと述べています。
 
さらにバーク氏は、ジェスチャーナビゲーションはAppleの真似ではないと主張、次のように語っています。
 

Androidには画面下にホーム、戻る、その他の3つのボタンがある。これはちょっと多すぎるし、ややこしい。部屋に入ろうとして3つのドアがあったら『どのドアから入ろうか?』と悩んでしまうだろう。

 
そのため、別のアプリを開くために「ボタンを追加したくなかった」(だからジェスチャーを導入した)というバーク氏はさらに、
 

iPhoneの発想は、ホームボタンを削除するという別のところから来ている。われわれはホームボタンを非常に気に入っている。

 
と述べています。
 
ただし「戻る」ボタンは残されているため、その結果が、ホームボタンを兼用するスワイプナビゲーションを取り入れたボタン(やや横長)と、戻るボタンの2個という訳です。

GoogleがAppleのコピー陣営に加わった

このGoogleの説明についてBGRのクリス・スミス氏は、Androidでは何年もの間3つのボタンを採用してきたのに、ユーザーが混乱したり、悩んだりしたりしないだろうとし、Android開発を長年指揮してきたバーク氏が、突然(しかもiPhone Xと同じタイミングで)3つのボタンが機能しないことに気づくなどというのは不自然だ、と指摘しています。
 
スミス氏は記事を「Googleは、iPhone Xをコピーしていないと言い張るAppleのライバルたちの、どんどん長くなるリストに加わった。今年の時点でこの馬鹿馬鹿しい主張をしているリストに含まれる代表的な企業はHuaweiLG、OnePlus、そしてGoogleだ」と締めくくっています。

 
 
Source:CNET,BGR
Photo:Google
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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