MacBook Proのキーボード不具合問題、ユーザーが集団訴訟

MacBook ProやMacBookに採用されているバタフライキーボードには設計上の欠陥がある、と主張するユーザーが、Appleを相手取って集団訴訟を起こしました。先日開始された、MacBook Proのキーボードのリコールを求める署名には17,000人以上が賛同しています。
2015年から採用されたバタフライキーボード
2015年に発売されたMacBookや、2016年にリニューアルされたMacBook Proには、従来よりも薄型化されたバタフライキーボードが採用され、2017年モデルでは第2世代へと進化しています。
Appleは、バタフライキーボードは従来のシザーキーボードよりもキーの安定性が4倍向上しており、快適な使い心地と優れた反応が得られる、とアピールしています。
「数千台のMacBookとMacBook Proに不具合」
原告はカリフォルニア州北部を管轄する連邦裁判所に訴状を提出し、バタフライキーボードに小さなゴミが入ると機能しなくなる不具合が、数千台のMacBookとMacBook Proで発生している、と主張しています。
原告は訴状においてさらに、キーボードの不具合を訴えてAppleに持ち込むと、保証期間中は自分でできる一時しのぎの対処法を伝えられ、保証期間後に不具合が再発すると修理費用として最大700ドル(約76,000円)が請求されるのは消費者保護に反する、とも訴えています。
原告側は、Appleがキーボードの設計上の欠陥を認め、キーボードの欠陥によって被った損失の賠償金および訴訟費用を支払うこと、また製品の無償修理・交換と、すでに修理費用を支払った顧客への費用の返還を求めています。
リコールを求める署名活動、17,000人が応じる
5月初め、米メディアAppleInsiderが、MacBook Proの2014年〜2017年の各モデルについて修理対応状況のデータを分析したところ、2016年モデルのMacBook Proに採用されたバタフライキーボードは不具合の発生率が高く、構造上の欠陥が疑われると報じ、話題となりました。
報道の数日後には、製品のリコールを求める署名運動が署名サイトChange.orgで開始されました。
署名活動は、開始から約1週間で17,000人以上が賛同の署名を獲得しています。
Source:AppleInsider, Change.org
Photo:Apple(1), (2)
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