iOS11.4に新機能「USB制限モード」、ロック解除装置への対抗措置か

GrayKey

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iOSの次バージョンとなるiOS11.4では、「USB制限モード」が追加され、米連邦捜査局(FBI)などの捜査機関がiPhoneのロックを解除するのに使っている機器によるアクセスをブロックできる模様です。

iOS11.3の初期ベータから消えたUSB制限モード

USB制限モード(USB Restricted Mode)」が、現在、開発者と登録ユーザー向けにベータ4が公開されているiOS11.4に含まれている、とセキュリティ企業ElcomSoftが発表しました。
 
同社によると、USB制限モードを示すコードはAirPlay 2と同様、iOS11.3の初期のベータには含まれていたものの、最終版までに消えていた、とのことです。
 
Appleは、USB制限モードについて以下のように説明しています。

セキュリティを強化するため、ロックされたiOSデバイスをUSBアクセサリと通信するには、少なくとも1週間に1回、デバイスのロックが解除された状態でLightningコネクタ経由で接続するか、接続状態でパスコードを入力する必要があります。

iPhoneのロック解除装置への対抗措置か

USB制限モードが有効になると、iOSデバイスにLightningケーブルを接続しても、充電以外のコンピュータとの同期などの通信を一切受け付けなくなります
 
このモードは、FBIや警察などがiPhoneのロックを解除する目的で購入したと報じられている、GrayshiftCellebriteの機器でデータを抜き取られるのを防ぐ意図があると考えられます。

AppleクックCEO「プライバシーは基本的人権」

2016年に、銃乱射事件の犯人が持っていたiPhoneのロック解除をめぐり、AppleがFBIの要求を断固拒否したことで「犯罪捜査か、プライバシーか」という議論を巻き起こしました。
 
最近もAppleのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長を務めるクレイグ・フェデリギ氏が、iPhoneにバックドア(侵入用の裏口)を設けるように、という政府機関の要求を「ナンセンスだ」と一蹴しています。
 
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、先日の業績発表の冒頭で「プライバシーは基本的人権である」と強調していました。

 
 
Source:AppleInsider, ElcomSoft
(hato)

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