Xiaomi、早ければ18年末にアメリカ市場に本格参入か

xiaomi 小米之家 台湾

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中国の大手ベンダーであるXiaomiが、2018年末にアメリカのスマートフォン市場に参入する意向を示していることが分かりました。The Wall Street Journalのインタビューに対し、Xiaomiの最高経営責任者(CEO)であるレイ・ジュン(雷軍)氏が明らかにしました。

遅くとも2019年の始めまでには参入か

Huawei、OPPO、Vivoに続いて中国ではシェア4位(12.4%:2017年)に位置するXiaomiが、新興国のみならずアメリカへも本格的な進出を計画しているようです。The Wall Street Jpunalにレイ・ジュンCEOが述べたところによると、「2018年の終わりか、2019年の始めまでにはアメリカ市場に参入を始める計画である」とのことです。
 
Xiaomiの強みは、スマートフォンのみならず、モバイルバッテリーからスマートウォッチ、テレビ、スピーカー、体重計、炊飯器に至るまで、様々な電子デバイスをスマートホーム構想(Xiaomiは「Mi Home」と呼んでいる)でつなげ、同社のブランドでエコシステムを完成させている点にあります。
 
xiaomi mi home
 
AmazonのAmazon Echoや、AppleのHomePodなど、スマートホームという概念が一般的な家庭でも現実味をもって受け止められるようになってきた今だからこそ、参入において機は熟したと言えるのかも知れません。
 
なお、Xiaomiが本格的なアメリカ上陸を計画しているのではないか、という観測は、先日もパリス・ヒルトンなどのセレブに同社のモバイルバッテリーを宣伝させた「ステマ疑惑」でも指摘されていました。

「中国のApple」はもう古い

最近でこそ耳にする機会は減りましたが、数年前まではXiaomiを「中国のApple」と呼称することも珍しくはありませんでした。
 
それは、XiaomiがAppleのように革命的でゲームチェンジャーだったからというだけではなく、露骨なまでにAppleを模倣したスマートフォンを中国国内で売り上げてきたことに由来しています。何せ、Xiaomiのレイ・ジュンCEOからして、黒シャツにジーンズという、ジョブズ氏を彷彿とさせる服装で発表会に登壇するという徹底ぶりでした。
 
しかし現在は、中国スマートフォン市場の飽和や、旗艦店を持たずにネット販売中心でスマートフォンを販売する戦略の限界などから、同国におけるXiaomiの存在感は以前ほどではありません。むしろ、一時は「没落した」とまで言われたXiaomiの回復の契機となったのは、インド市場での大成功でした。

「先輩たち」の失敗を活かせるか

もっとも、アメリカ市場に参入したからといって、必ずしもXiaomiが同国の消費者の心を掴むとは限りません。
 
これまでも、少なくない中国ベンダーがコストパフォーマンスを武器に進出してきましたが、LeEco(楽視)は2017年5月にアメリカのスタッフを大量にレイオフ、Huaweiもセキュリティ上の問題から米キャリアでの販売中止を余儀なくされています。
 
こうしたことを踏まえ、一体Xiaomiがどのようなビジョンを新大陸に抱いているのか、今後に要注目と言えるでしょう。
 
 
Source:WSJ
(kihahi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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