古いバッテリーのiPhoneが遅くなる問題、他のApple製品は影響なし

Appleがバッテリーが劣化したiPhoneのパフォーマンスを抑制する制御は、iPhoneに特有のものである、とAppleがサポートページで説明を追記しています。他のApple製品は、この制御の影響を受けないということになります。
劣化バッテリーによるパフォーマンスへの影響はiPhoneのみ
Appleは2017年末、経年劣化や低温によってバッテリー性能の低下したiPhoneが突然シャットダウンする問題に対処するために、最大パフォーマンスを抑制する制御を行っていたことを認めました。
2017年1月にリリースされたiOS10.2.1で、iPhone6/6 Plus、iPhone6s/6s Plus、iPhone SEが、2017年12月公開のiOS11.2ではiPhone7/7 Plusが、パフォーマンス抑制の対象となっています。
Appleは、公式サポートページの「iPhone のバッテリーとパフォーマンス」の中で、この電源管理機能はiPhoneに特有のものである、との一文を追記している、とApple関連の情報に詳しいブログメディアAAPL.chが伝えてきます。
iPadなど他のApple製品はパフォーマンス抑制の影響なし
先日、「古くなったiPadは同様の制御の影響を受けないのか」との疑問に対して、iPadはバッテリー容量が大きく、iPhoneと違って低温環境で使用される頻度も少ない傾向にあることから、iPadは影響を受ける心配はないだろう、とiMoreが指摘していましたが、AppleがiPhone以外では同様の制御を行っていないことを発表しました。
逆に言えば、iPadやMacはバッテリーの劣化が一定以上進むと、突然のシャットダウンなどの影響が生じる可能性がある、ということになります。
アプリの起動が遅い、画面がカクカクする症状など改善の可能性
Appleはサポートページで、iPhoneのパフォーマンス抑制によって見られることのある変化として、以下の例を挙げています。
- App の起動に時間がかかるようになった。
- スクロール中のフレームレートが低くなった。
- バックライトが暗くなった (コントロールセンターで設定の変更が可能)。
- スピーカーの音量が小さくなった (最大でマイナス 3dB)。
- 一部の App でフレームレートが徐々に低下する。
- さらに極端な場合は、カメラのフラッシュがカメラの UI に表示されているにもかかわらず使用できなくなった。
- バックグラウンドで更新されるはずの App が起動中に再読み込みされる場合がある。
もし、古くなってきたiPhoneで、気になる症状がある場合には、Appleが日本国内でも割引料金の3,200円でのバッテリー交換を開始していますので、交換を検討しても良いかもしれません。
一方、「電源管理の影響を受けない機能」として、以下の機能を挙げています。
- 通話品質やネットワークスループット
- 撮影した写真やビデオの品質
- GPS のパフォーマンス
- 位置情報の精度
- ジャイロスコープ、加速度センサー、気圧計などのセンサー
- Apple Pay