Apple、iPhoneの性能制御問題でコメントを発表 バッテリー交換の割引で対応へ
Appleはここ数週間で大きな話題となった「バッテリーの劣化に合わせて、iPhoneの性能を落としていた問題」に対して正式にコメントを出し、顧客に対して正確な情報を伝えられていなかったことについて謝罪しています。また今後の対応も発表し、事態の収拾を図っています。
【追記】12月30日に、日本語でもメッセージが公開されています。
問題は集団訴訟にも発展
12月上旬、ユーザーコミュニティなどでiPhoneの使用期間とベンチマークテストのスコアに有意な負の相関関係(使用期間が長いほど性能が低下する)があることが話題となりました。その後、Appleはバッテリーに関わる問題に対処するために、意図的に性能を制御していることを認めました。しかし、自分のiPhoneの性能を勝手に落とされていたことに対して消費者の不満は収まらず、賠償を求める集団訴訟にまで発展しました。
時が経っても一向に問題が収まる気配がなく、Appleは「お客様へのメッセージ」としてAppleの問題に対する態度を表明し、その対応策も提示しました。コメントでは一部でささやかれていた、買い替えを促すために古いiPhoneの性能を落としているとの噂を明確に否定しています。またコメントでは一貫してユーザーのために行なっていた制御であると強調しています。
ただ、ユーザーに対しての情報提供が完全ではなかったことに対しては謝罪しており、今後はバッテリーの状態をより正確に表示できるようにし、そのバッテリーがどれだけ性能に影響を与えているかを確認できるようにするとしています。
バッテリー交換費用を減額
さらにバッテリー交換の必要なiPhone 6以降の機種について、2018年1月末から12月末までの期間、バッテリー交換にかかる費用を減額することも同時に発表しています。現在、保証対象外のiPhoneのバッテリー交換は79ドル(日本では8,800円)かかりますが、期間中は29ドル(3,300円程度)に引き下げるとしています。
今回の騒動で一部のユーザーがAppleに対して不信感を抱いたことは確かでしょう。その不信感を払拭し、信頼を取り戻すため、Appleは対策を発表して事態を収拾しようとしていると考えられます。
Source:Apple(英文)
(KAZ)