Apple、インド部門の責任者を交代へ~成長ペースの鈍化が理由
iPhone Xの好調な売れ行きを受け、Appleの2017年第4四半期(10~12月)の売り上げは、2016年を上回ると考えられています。しかし、どの国でもiPhoneが満足に売れているというわけではありません。インドでの業績不振から、Appleが同国の責任者を交代させていたことが分かりました。
過去5年で最も成長が鈍化
Financial Timesによると、インドでサンジャイ・カウル氏が責任者から外れた理由は、3月締めの会計年度で、2017年度の成長率(17%)が過去5年間で最も鈍化したからだと言われています。
カウル氏は、すでに新たなベンチャー事業の立ち上げに意欲的だと考えられており、Appleとは距離を置くつもりのようです。後継にはヨーロッパや中東、インドやアフリカでリテール部門のディレクターを歴任してきた、マイケル・クーロン氏が就く見込みです。
インドでAppleが伸び悩む理由
もっとも、インドでのスマートフォン事業がうまく行かない理由を、カウル氏の責任に帰すのは酷かも知れません。
最近でこそ、iPhone SEをインドで現地生産するようになったことで、「真っ当な価格で」端末を販売できるようになりましたが、iPhoneの組み立てを中国で行っているAppleは、インドのモディ首相が掲げる「Make in India(インドでの生産を)」に反するため、スマートフォンに高額な税率を課せられてきました。
また、旧来のSamsungに加え、XiaomiやOnePlus、Vivo、OPPOといった中国ベンダーが安価なスマートフォンで攻勢を仕掛けており、iPhone Xが16万円以上もするようなAppleは、どうしてもシェアを伸ばしきれない状況が続いています。
2015年に4.6%あったAppleのシェアは現在、2.2%まで縮小しています。
Source:AppleInsider,Financial Times,The Indian Express,Business Insider
(kihachi)