iOS11では電源ボタン5回連打で緊急通報し、Touch IDを一時的に無効化

iOS11では、スリープ/スリープ解除ボタンを5回連続で押すと、緊急通報を発信が可能になり、Touch IDを再び有効にするには、パスコードを入力する必要があることが分かりました。ユーザーの意思に反して強制的に指紋でロックを解除されるのを防ぐことが可能になります。
電源ボタン5回連打で緊急通報モード、Touch IDが無効に
iOS11では、電源のオン/オフに使われるスリープ/スリープ解除ボタンを5回連続で押すと緊急通話モードになり、その次の画面で、Touch IDを有効にするためにパスコードを入力するよう求められる、とTwitterユーザーの @alt_kia 氏が発見しました。
iOS 11 is a game-changer for Touch ID. Press power button rapidly 5 times and it opens the 2nd screen, but it also forces passphrase entry! pic.twitter.com/uvWbM04lyk
— Kia☆ (@alt_kia) 2017年8月17日
なお、緊急通話モードはデフォルトでオンになっています。設定アプリでは自動で緊急通報する機能のオン/オフが可能で、オンにすると電源ボタンを5回押したあとにカウントダウン開始する仕組みです。



ユーザーのプライバシー保護を強化か
iOS10で、Touch IDによるロック解除を無効にするには、「登録していない指でロック解除しようとする」「iPhoneを再起動する」「ロックしたまま数日放置する」あるいは「設定を変更」といった方法があります。
今回発見された方法は、ユーザーが誰かに強制されてiPhoneのロックを解除される懸念がある時に、Touch IDを一時的に無効化するのに有効だろう、と米メディアVergeは伝えています。
2016年2月頃、FBIが犯罪捜査のために銃乱射事件容疑者が持っていたiPhoneのロック解除を要求したのに対し、Appleが「ユーザーのプライバシー保護」を掲げ、FBIの要求を断固拒否して話題となりました。
このほかにも、警察が容疑者のスマートフォンのロック解除を強制するケースや、アメリカでは殺人事件の被害者の指紋を3Dプリンターで再現しiPhoneのロックを解除する方法を研究して話題となっています。
今回発見された新機能は、ユーザーのプライバシー保護を重視するAppleの姿勢の表れと考えられます。
iOS11は現在、開発者向けベータと登録ユーザー向けパブリックベータが公開されており、9月には正式版が公開される見込みです。
Source:The Verge
(hato)