数秒で充電完了、3万回以上充電できる折り曲げ可能な充電池!!

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スマートフォンなどのバッテリーといえば、充電を繰り返すうちにだんだん「持ち」が悪くなり、充電間隔が短くなるのが頭痛の種です。
 
アメリカのセントラルフロリダ大学の研究チームが、わずか数秒で充電でき、しかも劣化することなく、3万回以上も充電可能なスーパーバッテリーを開発しました。

二次元材料を採用

同大学の科学者らは、直径数ナノメートルのワイヤを数百万本束ね、それを数原子分の厚みしかない、極薄の二次元材料のシェルでコーティングしました。コアの導電性が非常に高いため、高速な充電と放電が実現し、同時に二次元材料のシェルが高密度高エネルギーを可能にしています。
 
セントラルフロリダ大学によれば、二次元材料は以前から高エネルギーを保存可能な材料として注目を集めてきましたが、今回同大学が成功するまでは、既存の材料への統合は非常に困難でした。
 
リチウムイオン電池の場合、完全に劣化するまでの充電可能回数は1,500回以下とされています。一方、同大学が開発した新スーパーバッテリーは、3万回以上充電を繰り返しても、劣化しないことが実験で証明されているとのことです。

期待かかる新しいバッテリー技術の登場

新材料を用いたスーパーバッテリーは、将来的には携帯電話やその他の電子端末だけでなく、今後さらに増えるであろう電気自動車への搭載も考えられます。また折り曲げが可能なため、さまざまなウェアラブル端末にも利用できそうです。
 
スーパーバッテリーの詳しい性能はわかりませんが、SamsungのGalaxy Note 7を始め、リチウムイオン電池の爆発事故が多発しているだけに、小型軽量かつ安全なバッテリーの開発には期待がかかっています。
 
大学は現在、バッテリーの製造プロセスの特許申請準備を進めている模様です。
 
 
Source:University of Central Florida
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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