TSMC創業者「iPhone8のA11チップも独占供給」見通しに自信

tsmc iphone8

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iPhoneにチップを提供するサプライヤーTSMCの創業者が、iPhone7では同社がチップを独占供給していることを明らかにするとともに、2017年リリース予定のiPhone8についても引き続き同様であるとの見通しを述べました。

A11もTSMCが独占供給へ

iPhone7に搭載されている「A10 Fusuion」チップに続いて、iPhone8TSMCが独占的に供給を行うのではないかという話は以前から出ており、Appleと協力して10nmプロセス技術で「A11」を量産するというニュースが8月にも報道されていました。今回の張忠謀(Morris Chang)氏の発言は、そういった見方を改めて裏付けたと言えます。
 
同氏は、SamsungではなくTSMCこそが世界に先駆け、更なる小型化・省電力化が見込める10nmプロセス技術を完成させたと強調、すでに量産段階に入っており、「確実にSamsungより先んじていると思う」とライバル企業を牽制しました。
 
実際、Samsungの10nmプロセス技術については、Qualcommの次世代チップSnapdragon 830向けのオーダーを「技術的問題により」失ったとのレポートがあります。

ライバルのSamsungを「気遣い」

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チップ以外に目を転じれば、Appleは複数のサプライヤー同士を競わせてコスト削減を図る傾向にありますが、TSMCについては当面その心配もないでしょう。iPhone6sではSamsungとTSMC製の「A9」チップで性能差があるとして「チップゲート問題」が浮上、専門家の調査によって差がないと結論付けられたものの、マルチファウンドリ体制に大きな批判が浴びせられたからです。
 
なお、張忠謀氏はGalaxy Note 7の発火問題についても触れ、「爆発の原因が未だに分かっていないのは残念だ。信用問題にかかわるだけに酷い話だと思う」と、ここでもSamsungをチクリ。チップ業界の覇権を争うライバルの失態であるだけに、対岸の火事では済ませられなかったようです。
 
 
Source:WCCFTech
(kihachi)

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丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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