iPhone7、左側のスピーカー穴はスピーカーではなく「気圧調整口」だった!
iPhone7からはイヤホンジャックが消え、代わりに右側と同じスピーカー形式の穴が空いています。しかし分解の結果、実際にはスピーカーではなく、「気圧調整口」の役割を果たしていることが分かりました。
穴はお飾りじゃない!
いち早くApple製品を分解することでお馴染みのiFixitが今回もiPhone7を解体した結果、判明したのはイヤホンジャックが消えた代わりに登場した穴はスピーカー用のものではないという事実でした。右側のスピーカーグリルと違い、左側はどこにも繋がっていません。かと言って、以前のようにマイクというわけでもないようです。
このことから当初は、「美観的な問題から左右均等に穴を開けただけ」という見方がありましたが、よく見るとイヤホンジャックがあった場所に黒いプラスチックの物体が確認できます。
実はAppleによると、これは「気圧調整口」なのだそうです。防水・防塵性能(IP67)を搭載しているiPhone7は、密閉性も非常に高いため、内外の気圧差が生じてしまいます。そこでiPhone7は高度――たとえ階段を上るようなレベルでも――を計測することで、デバイス内の気圧を調整するようにできているのだとか。
防水性能とイヤホンジャックの関係
イヤホンジャックがなくなったことで、これまでにApple幹部も「バッテリーやカメラのスペースが確保できただけでなく、防水性能であるIP7も付与することが可能になった」などのコメントをしていましたが、それはあくまでもイヤホンジャックの「穴」が水を通してしまうから防水にできなかった、というニュアンスとしてとられていたように思います。
おそらくそれも間違いではないはずですが、今思えばこれは、イヤホンジャックのスペースが防水のための気圧計搭載に不可欠だった、という意味も込められていたのでしょう。
なお、iPhone7のステレオスピーカーは、底面の穴だけではなく、通話時に耳に当てるレシーバーを使うことで実現されています。
高音質の実現のためか、CirrusLogic製のオーディオチップが3つも搭載されていることを付記しておきます。
【追記 2016/09/18 10:55】ステレオスピーカーについての記述を修正、図を追加しました。
Source:THE VERGE,iFixit
(kihachi)