なぜiPhone7にはイヤホンジャックがないのか―100年目のイノベーション

iPhone7ではイヤホンジャックが消失しましたが、一体なぜ消えてしまったのでしょうか。Appleの上級幹部たちがその理由をじっくりと説明しています。
イヤホンジャックはずっと変化していない恐竜
「オーディオコネクターは100年以上の歴史がある」と語るのは、Appleの副社長であるグレッグ・ジョスウィアック氏です。「最後に大きなイノベーションは50年前だ。それが何だったか分かるかい?小さくなったんだ。そこからずっと何も変わっちゃいない。恐竜だよ。前に進む時が来たんだ」
もちろん、恐竜が2億年生き続けたように、その環境において合理的だからこそ変わらないとも言えますが、Appleに言わせれば、iPhoneに搭載したい数々のものを、3.5mmイヤホンジャックの存在が妨げています。
「固執するのは馬鹿げている」とは上級副社長のダン・リッチオ氏。彼は、iPhone7では「穴」をなくしたことで、バッテリーやカメラのスペースが確保できただけでなく、防水性能であるIP7も付与することが可能になったと言います。
また、これまでiPhoneのディスプレイに電源を供給するサーキットボードとバックライトはデバイス上部を占めていましたが、iPhone7では光学式手ぶれ補正を搭載し高性能化したカメラモジュールが場所をとってしまったため、やむなく他のスペースを確保する必要があり、それもイヤホンジャック消失の一因となったそうです。
いつか不思議がる時がくる
他には、上級副社長のフィリップ・シラー氏も「イヤホンジャックの消失はDRM(デジタル著作権管理)やコンテンツ管理とは何の関係もない」となくした理由に変な意味はないと強調します。「純粋で、パラノイアじみた陰謀論だ」。もちろん、ワイヤレスのほうがより良い音質で音楽を視聴できると、さりげなくAirPodsをアピールすることも忘れません。
思い出して欲しい、我々はこれまでにも何度かこういったことをやってきた。パラレルポート、シリアルバス、フロッピードライブ、携帯の物理キーボード――物理キーボードが懐かしいかい?いつか、近いうちにいつか、私が思うに――我々はイヤホンジャックで大騒ぎしたことを思い出して、なんであんな大問題になったんだって不思議がるはずだ。
「シンプルで魔法のようなワイヤレス」ことBluetooth型イヤホンのAirPodsは、発売が10月下旬予定、価格が16,800円(税別)となっています。
Source:Buzzfeed
(kihachi)